日本製紙連合会は、1月のパルプ・パルプ材速報と2020年12月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（1月）

　製紙パルプ生産量は△ 7.2％の64.6万tで18ヵ月連続の減少。このうちBKPは△8.6％の51.8万tで17ヵ月連続減、UKPは△1.8％の8.4万tで2ヵ月ぶりの減少。

　製紙パルプ販売は＋6.5％の7.6万tで5ヵ月連続の増加。BKPは輸出が低調だった前年の反動で＋11.9％の5.2万tとなり、4ヵ月連続の増加。UKPは国内販売のマイナスが響いて△0.6％の2.3万tと2ヵ月ぶりの減少。在庫は、前月比＋5.9％の15.9万tで2ヵ月連続の増加、前年同月比は＋0.3％で13ヵ月連続増。このうちBKPは、前月比＋6.4％の12.6万tで5ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋3.2％で13ヵ月連続増。UKPは前月比＋1.2％の2.6万tで2ヵ月連続の増加、前年同月比は△11.7％で2ヵ月ぶりの減少となった。

■パルプ材速報（1月）

　パルプ材消費は、パルプの生産減を受けて△6.7％の123.5万tとなり、16ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△2.9％の40.0万tで2ヵ月ぶりの減少、広葉樹は△8.4％の83.5万tで17ヵ月連続減。

　集荷は、△3.0％の112.1万tで17ヵ月連続の減少。このうち、国産は△12.3％の29.3万tで15ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が△12.8％の21.3万tで16ヵ月連続減、広葉樹は△10.9％の8.0万tで13ヵ月連続減。輸入は＋0.7％の82.8万tで17ヵ月ぶりの増加。輸入の内訳は、針葉樹が＋41.3％の15.3万tで2ヵ月連続の増加、広葉樹は△5.4％の67.6万tで17ヵ月連続減。

　在庫は、前月から11.8万t減少して128.5万t。7ヵ月連続の減少で、120万t台となったは2015年3月以来。前年同月比は△22.0％。この結果、維持月数は1.1ヵ月となり前月から0.1ヵ月分減少した。

■古紙需給（20年12月）

　古紙入荷は＋1.3％の140.0万t、段ボール古紙の需要増を反映して15ヵ月ぶりに増加した。うち新聞古紙は△6.2％の22.7万tで17ヵ月連続減、段ボール古紙は＋6.7％の79.9万tで4ヵ月連続の増加。

　消費は、△3.7％の130.6万tで2ヵ月ぶりの減少。前月に22ヵ月ぶりの増加を記録したものの再び減少に転じた。段ボール古紙は引き続きプラス（＋1.1％）だったが、その他の品種が軒並みマイナスとなったことが響いた。在庫は前月比＋17.8％、前年比△13.8％の62.1万t。輸出は、△34.8％の19.3万tで3ヵ月連続の減少となった。中国向けが△35.1％の約3.5万tに激減したことに加え、ベトナム向けも△39.1％の7.1万tとなるなど、東南アジア向けがコンテナ不足の影響などで振るわなかった。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future3/22号」より