JTB総合研究所は、ゴールデンウィーク期間中に1泊以上の国内旅行に出かける人の数と消費額について、4月26日付で推計をまとめた。推計は、JTBが実施した意識調査や各種消費者アンケート、経済指標、観光統計、宿泊施設や交通機関の予約状況・運行状況などから算出、対象は4月25日～5月5日を含む旅行とした。

　JTB総研によると、旅行者数の推計は950万人（前年比＋90.0％、19年比△60.4％）で、一人当たりの平均費用は32,300円（＋12.5％、△10.0％）、国内旅行総消費額は3,069億円（＋113.8％、△64.4％）。2020/2021年の年末年始よりさらに域内志向が強まり、近場で短期間の旅行、自家用車での移動、他の旅行者や住民との接触を極力避ける旅先や宿泊施設を選ぶ傾向が見られた。域内志向で平均泊数は短くなり、将来不安から旅行費用の抑制傾向が見られる一方で、実際の暮らし向きはそれほど悪い状況ではなく、また多少割高でも新型コロナの感染防止を優先する傾向から、JTB総研では一人当たりの平均費用は2020年GWを上回ると予測した。しかし、コロナ前の2019年と比べると、国内旅行総消費額は実額にして5,551億円の減少となり、旅行市場への影響は依然大きいとしている。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future5/24号」より