1枚から紙を買えるネット通販 紙販売のPapermall(ペーパーモール)

  • 新規会員登録
  • ログイン
  • マイページ
  • カートを見る
商品検索

紙の業界ニュース

2021/06/09

決 算

=紙パの2021年3月期②=
 前号に続き、紙パルプ関連各社の2021年3月期(2020年4月~21年3月)決算を紹介する。以下、連結ベース、単位100万円、%表記の増減率は対前年度比、〈 〉内は前年度の実績値。
【製紙】
■王子ホールディングス
〔2021年3月期〕
 売上高 1,358,985 (△9.9%)
 営業益 84,793 (△20.1%)
 経常益 83,061 (△18.0%)
 当期益 49,635 (△14.7%)
〔2022年3月期予想〕
 売上高 1,450,000 (+6.7%)
 営業益 120,000 (+41.5%)
 経常益   120,000 (+44.5%)
 当期益   70,000 (+41.0%)
 印刷情報用紙を中心とした需要の落込みや、海外でのパルプ市況軟化により減収となった。海外売上高比率は前期を0.6ポイント下回る29.3%。営業利益も、コスト削減効果や原燃料安はあったが国内事業・海外事業ともに減益。
○生活産業資材…売上高△5.6%、営業利益△7.0%。段原紙・段ボールの国内販売は、一部加工食品や通販向けは堅調だったが全体では減少。段原紙輸出は増加。白板紙は土産物や贈答関係の需要減で販売量は減少。包装用紙も減少。子ども用おむつは、国内販売量は減少したが輸出が増加し全体では前年並み。家庭紙は、キッチンタオルが増加したが、業務用製品が減少し全体では減少。ウェットティシュ、マスクは大幅増。海外事業は、段原紙は東南アジア、オセアニアともに減少、段ボールは東南アジア、オセアニアともに増加。子ども用紙おむつは、中国での好調、インドネシアでのコンビニ拡販により大幅増。
○機能材…売上高△15.1%、営業利益△25.2%。乗車券や土産物用途などの需要が減少し、特殊紙の販売量は減少。感熱紙もレジ用途の需要減で販売量が減少。海外も、感熱紙が北米、南米、欧州、東南アジアで減少した。
○資源環境ビジネス…売上高△14.1%、営業利益△42.3%。パルプ事業は溶解パルプの中国向け輸出が減少し販売量が減少。エネルギー事業は売電量が増加。海外事業のパルプ事業は世界的な需要減で販売量が減少。
○印刷情報メディア…売上高△16.6%、営業利益△1.5%。新聞用紙、印刷用紙、情報用紙、海外事業いずれも販売量が減少。印刷用紙の用途別では、出版用途はコミックの増加はあったものの、女性誌、旅行誌、スポーツ誌などは軒並み部数減、また商印用途も減少した。
 2022年3月期については、緩やかな市況回復、パルプ価格の上昇を見込んだ。セグメント別の業績予想(前年度比)は、生活産業資材が売上高+8.1%/営業利益△18.6%、機能材が△1.8%/△13.0%、資源環境ビジネスが+27.2%/+223.4%、印刷情報メディアが△5.7%/+51.8%。資源環境ビジネスは、特に海外での大幅増を見込んでいる。
■日本製紙
〔2021年3月期〕
 売上高 1,007,339 (△3.5%)
 営業益 19,233 (△45.1%)
 経常益 12,276 (△59.8%)
 当期益 3,196 (△77.5%)
〔2022年3月期予想〕
 売上高 1,030,000 (+2.2%)
 営業益 25,000 (+30.0%)
 経常益   19,000 (+54.8%)
 当期益   1,000 (△68.7%)
 特に1Qに新聞用紙・印刷用紙需要が大きく落ち込んだ影響や、豪州・ニュージーランドでの板紙パッケージ事業譲受に係る費用6,053百万円の計上により、減収減益。
○紙・板紙事業…売上高△12.1%、営業利益△59.6%。新聞用紙と印刷用紙の販売量が大幅に減少。板紙は巣ごもり需要により通販・宅配・加工食品向けは堅調だったが、工業製品向けの減少に加え、外出自粛に伴う一般消費の低迷により、国内販売量は微減。
○生活関連事業…売上高+17.6%、営業利益△39.0%。家庭紙は、ティシュは減少したが、⑭トライフとの営業統合効果、ハンドタオルの販売堅調により、売上高は前年並み。液体用紙容器は、学校給食再開に伴う牛乳容器の回復や新充填機設置・新容器上市による拡販、家庭用牛乳容器の堅調などにより販売量は増加。溶解パルプは、海外需要の低迷を受け販売量は減少。化成品も減少。機能性フィルムはモバイル端末用途が堅調で増加。
○エネルギー事業…売上高+1.2%、営業利益+1.2%。
○木材・建材・土木建設関連事業…売上高△2.8%、営業利益+10.1%。
 2022年3月期予想については、21年2月に発生した福島県沖地震による復旧費用や事業構造転換費用を特別損失に計上する予定のため、当期益が大幅減となっている。
■大王製紙
〔2021年3月期〕
 売上高 562,928 (+3.0%)
 営業益 36,873 (+20.4%)
 経常益 34,478 (+22.6%)
 当期益 22,115 (+15.2%)
〔2022年3月期予想〕
 売上高 600,000 (+6.6%)
 営業益 38,000 (+3.1%)
 経常益 35,000 (+1.5%)
 当期益 21,000 (△5.0%)
 洋紙低迷の中、三島工場のN7号抄紙機を洋紙生産設備から輸出用板紙生産設備へ改造したことや、原燃料価格の値上がりが緩やかだったことにより営業利益が増加。売上高を除く全項目が第3次中期事業計画(18年度~20年度)の目標を達成しており、売上高も、目標は未達ながら8期連続増収と6期連続過去最高を記録した。
○紙・板紙…売上高△4.8%、セグメント利益△1.8%。新聞用紙と洋紙は販売量・金額ともに減少。板紙・段ボールは、内需は減少したものの、三島・N7の営業運転開始で輸出が増加し販売量・金額ともに増加。利益はコロナ禍による需要減少の影響が大きく減益。
○ホーム&パーソナルケア…売上高+16.2%、セグメント利益+85.0%。衛生用紙は、タオル紙とキッチン紙が伸長、ティシュやトイレ紙は前年度にコロナ禍での前倒し需要があったことから販売量、金額ともに減少。ベビー用紙おむつは新シリーズ立上げなどにより販売量・金額ともに増加。大人用紙おむつも販売量・金額ともに増加。フェミニンケア用品は販売量・金額ともに減少。ウェットワイプとマスクは販売量・金額ともに大幅増。以上により国内事業は増収。海外事業も中国での販売増やブラジル・トルコでの連結子会社増加により、増収となった。
○その他…売上高△5.8%、セグメント利益△6.2%。
 2022年3月期のセグメント別の業績予想(前年度比)は、紙・板紙が売上高+0.8%/営業利益+2.0%、H&PCが+11.3%/+2.0%。
■三菱製紙
〔2021年3月期〕
 売上高 162,325 (△16.6%)
 営業益 △1,770 〈1,976〉
 経常益 △636 〈2,696〉
 当期益 △2,532 〈801〉
〔2022年3月期予想〕
 売上高 175,000 (7.8%)
 営業益 3,000 〈△1,770〉
 経常益 4,000 〈△636〉
 当期益 2,500 〈△2,532〉
 各事業ともコロナ禍での需要減少の影響を大きく受けた。損益面は、固定費削減や原燃料安の効果はあったが、生産販売量減少の影響が大きかった。また、つくばR&Dセンター閉鎖に伴う減損損失624百万円、その他休止設備についての減損損失363百万円、三菱ペーパーインターナショナル, Inc.の関係会社株式評価損222百万円を特損計上した結果、当期益は大幅赤字となった。
○紙・パルプ事業…売上高△14.4%、営業損益△1,299百万円(前期1,140百万円)。国内は、製品価格は維持したが、印刷用紙、情報用紙ともに販売量・金額が減少し、輸出も減少。欧州子会社も販売量・金額ともに減少した。
○イメージング事業…売上高△25.1%、営業損益△2,128百万円(前期△330百万円)。イベントの自粛・中止の影響により、内外ともに写真感光材料やIJ用紙が低調で販売金額は減少。
○機能材事業…売上高△6.4%、営業利益+58.0%。化学紙はコロナ禍の影響が強く、販売金額が減少。利益は、コストダウン効果や原燃料安に加え、水処理膜支持体などの販売増により増益。
○倉庫・運輸事業…売上高△6.6%、営業利益+8.8%。
○その他…売上高△21.9%、営業利益△64.7%。
 2022年3月期のセグメント別の売上高予想(前年度比)は、紙パルプ事業+3.0%、イメージング事業+21.0%、機能材事業+19.2%、倉庫・運輸&その他事業+9.8%。
■中越パルプ工業
〔2021年3月期〕
 売上高 81,938 (△13.9%)
 営業益 △347 〈2,057〉
 経常益 △319 〈1,985〉
 当期益 △1,052 〈919〉
〔2022年3月期予想〕
 売上高 85,000 (+3.7%)
 営業益 1,650 〈△347〉
 経常益 1,750 〈△319〉
 当期益 700 〈△1,052〉
 下期後半は需要の裾野が広い非塗工紙を中心に販売量確保に注力したものの、期初からの経済活動の落込みにより減収減益となった。当期益は、休止中の高岡工場5号抄紙機の減損損失を計上したことなどにより、大幅赤字となった。
○紙・パルプ製造事業…売上高△15.4%、営業損益△2,150百万円(前期518百万円)。新聞用紙と印刷用紙は販売量・金額ともに減少。包装用紙も自動車関連・インバウンド需要減で販売量・金額ともに減少。特殊紙・板紙・加工品は、壁紙は前年並みを確保し、加工原紙もプラスとなったが、高板の販売減を補いきれず販売量・金額ともに前年割れ。パルプは販売量・金額ともに減少。
○発電事業…売上高+2.1%、営業利益+20.7%。ボイラー定期検査がなかったこともあり増収増益。
○その他…売上高△12.7%、営業利益△12.9%。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future6/7号」より
おすすめ

「紙」をお探しの際には、ぜひPapermallをご活用ください。

法人の方へ 素材のご相談
紙や機能紙、その他素材でお悩みの方は是非一度ご相談ください!
インクジェットロール
ペーパーモールでは様々な素材のインクジェットロールをご用意しています。
PaperMallでは株式会社スギノマシン協力のもと「BiNFi-s(ビンフィス)」トライアルセットを販売しております。
PaperMallでは株式会社スギノマシン協力のもと「BiNFi-s(ビンフィス)」トライアルセットを販売しております。