日本製紙連合会が集計した5月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比＋9.4％の170.7万tで、2ヵ月連続の増加となった（19年比は△11.5％）。以下、％表記は正体が前年同月比、斜体は19年同月比。

　国内出荷のうち、紙は＋11.0％の85.3万t（△16.7％）、板紙は＋7.7％の85.4万t（△5.7％）で、用途別では、グラフィック用紙（新聞用紙＋印刷・情報用紙）が＋13.4％の60.7万tで2ヵ月連続の増加（△20.1％）。パッケージング用紙（包装用紙＋段ボール原紙＋紙器用板紙＋雑種紙＋その他の板紙）は＋8.1％の95.6万tで3ヵ月連続の増加（△6.0％）。主要品種はすべて、前年同月比プラス、19年同月比マイナスとなった。

　紙・板紙のメーカー輸出は＋68.6％の18.0万tで17ヵ月連続の増加。うち、グラフィック用紙は塗工紙を中心に東アジア向けが増加して＋60.3％の5.3万tとなり2ヵ月連続増。パッケージング用紙は＋72.4％の12.7万tで18ヵ月連続増。段ボール原紙を中心に東アジア、東南アジア向けが増加した。

　紙・板紙の在庫は前月比＋15.0万tの201.8万tで4ヵ月ぶりの増加。うち、グラフィック用紙は新聞用紙、印刷･情報用紙が増加し、同＋6.7万tの94.9万tで2ヵ月連続の増加。パッケージング用紙は段ボール原紙が増加し、同＋8.1万tの98.3万tで3ヵ月ぶりの増加。衛生用紙は同＋0.2万tの8.7万tで前月の減少から増加に転じた。

〔主要品種の動向〕

＊新聞用紙…国内出荷は＋0.6％の15.9万tで43ヵ月ぶりの増加（△19.3％）。

＊印刷・情報用紙…国内出荷は印刷用紙、情報用紙ともに増加し、＋18.8％の44.9万tで2ヵ月連続増（△20.5％）。メーカー輸出は＋60.3％の5.3万tで2ヵ月連続増。

＊包装用紙…国内出荷は未晒、晒ともに増加し、＋8.8％の5.2万tで2ヵ月連続増（△8.4％）。メーカー輸出は＋8.9％の1.4万tで9ヵ月連続増。

＊段ボール原紙…国内出荷は＋6.8％の69.2万tで6ヵ月連続増（△4.8％）。メーカー輸出は＋88.6％の9.8万tで18ヵ月連続増。

＊白板紙…国内出荷は高板、特板、コート白ボールいずれも増加し、＋12.0％の10.4万tで3ヵ月連続の増加（△8.7％）。

＊衛生用紙…国内出荷は、トイレットペーパーが減少したが、ティシュ、タオル用紙は増加し、＋1.8％の14.4万tで4ヵ月ぶりの増加（△5.0％）。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future7/19号」より