日本製紙連合会が集計した7月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比＋6.0％の185.3万tで、4ヵ月連続の増加となった（2019年比は△9.6％）。以下、％表記は正体が前年同月比、斜体は19年同月比。

　国内出荷のうち、紙は＋7.2％の89.2万t（△15.7％）、板紙は＋4.9％の96.1万t（△3.1％）で、用途別では、グラフィック用紙（新聞用紙＋印刷・情報用紙）が＋6.7％の63.3万tで4ヵ月連続の増加（△18.8％）、パッケージング用紙（包装用紙＋段ボール原紙＋紙器用板紙＋雑種紙＋その他の板紙）は＋6.1％の106.9万tで5ヵ月連続の増加（△3.9％）。主要品種の前年同月比は新聞用紙を除きプラス、19年同月比はすべてマイナスとなった。

　紙・板紙のメーカー輸出は＋35.5％の16.1万tで19ヵ月連続の増加。うち、グラフィック用紙は塗工紙を中心に東アジア、南アジア向けが増加して＋61.4％の3.5万tとなり4ヵ月連続増。パッケージング用紙は＋29.8％の12.5万tで20ヵ月連続増。包装用紙は減少したが、段ボール原紙を中心に東南アジア、東アジア向けが増加した。

　紙・板紙の在庫は前月比＋1.3万tの197.1万tで前月の減少から増加に転じた。うち、グラフィック用紙は印刷・情報用紙が増加して前月の減少から増加に転じ、同＋1.4万tの92.6万t。パッケージング用紙も段ボール原紙、包装用紙が増加して前月の減少から増加に転じ、同＋0.6万tの96.1万t。衛生用紙は同△0.7万tの8.4万tで3ヵ月ぶりの減少。

〔主要品種の動向〕

＊新聞用紙…国内出荷は△0.7％の17.4万t。2ヵ月連続の減少（△16.0％）。

＊印刷・情報用紙…国内出荷は印刷用紙、情報用紙ともに増加し、＋9.8％の45.9万tで4ヵ月連続増（△19.8％）。メーカー輸出は＋61.4％の3.5万tで4ヵ月連続増。

＊包装用紙…国内出荷は未晒、晒ともに増加し、＋19.0％の5.5万tで4ヵ月連続増（△7.5％）。メーカー輸出は△15.1％の1.3万tで2ヵ月連続の減少。

＊段ボール原紙…国内出荷は＋3.5％の78.7万tで8ヵ月連続増（△1.9％）。メーカー輸出は＋29.6％の9.2万tで20ヵ月連続増。

＊白板紙…国内出荷は高板、特板、コート白ボールいずれも増加し、＋11.0％の11.2万tで5ヵ月連続の増加（△8.5％）。

＊衛生用紙…国内出荷は、トイレットペーパーは減少したが、ティシュ、タオル用紙が増加し、＋2.3％の15.1万tで2ヵ月連続増（△3.9％）。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future9/20号」より