大王製紙は、印刷関連子会社のダイオープリンティング、三浦印刷、ダイオーポスタルケミカル、大和紙工、千明社を、2022年4月1日付で合併する。これにより販売体制を強化し、売上と利益の拡大、組織の見直し、固定費削減を進める。

　合併方式はダイオープリンティングを存続会社とする吸収合併方式で、吸収される4社（三浦印刷、ダイオーポスタルケミカル、大和紙工、千明社）は解散する。合併に伴い、ダイオープリンティングは社名を「ダイオー三浦㈱」に変更する予定で、ダイオー三浦の代取社長には、現 三浦印刷代取社長の小川満氏が就任する。5社および新会社の概要は次記の通り（3月31日現在。①所在地 ②事業内容 ③資本金 ④設立年 ⑤株主 ⑥従業員数 ⑦直前売上高）。

【ダイオープリンティング】①東京都豊島区 ②印刷業 ③1億円 ④1952年 ⑤大王製紙100％ ⑥889名 ⑦240億7,500万円

【三浦印刷】①東京都墨田区 ②印刷業、不動産賃貸業 ③3億1,000万円 ④1950年 ⑤大王製紙100％ ⑥45名 ⑦93億5,500万円

【ダイオーポスタルケミカル】①東京都豊島区 ②印刷業、産業機器販売業 ③3億1,000万円 ④1949年 ⑤ダイオープリンティング100％ ⑥95名 ⑦37億400万円

【大和紙工】①東京都中央区 ②紙器製造･販売業、物流業 ③1億円 ④1959年 ⑤ダイオープリンティング100％ ⑥184名 ⑦25億2,100万円

【千明社】①東京都墨田区 ②印刷業 ③3,000万円 ④2019年 ⑤ダイオープリンティング100％ ⑥18名 ⑦30億3,000万円

【ダイオー三浦（合併後の新会社）】①東京都墨田区（現 三浦印刷と同じ） ②印刷並びに紙器製造･販売業、産業機器販売業、物流業、不動産賃貸業 ③3億1,000万円

 

定款の変更を一部見送り

　大王製紙は、6月29日の株主総会で上程した議案「定款一部変更の件」が否決されたことを受けて、要因を分析していたが、このほど分析結果と今後の対応を発表した。

　同社では、「定款一部変更の件」のうち、「取締役会による剰余金の配当等の決定」が一部株主の支持を得られなかったと判断し、2022年6月開催予定の株主総会では同定款変更の上程は見送る方針を決めた。その他の予定していた定款変更については、同株主総会で改めて議案を上程するとしている。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future10/11号」より