王子ホールディングスと王子コンテナーはこのほど、野村不動産による物流ソリューションの企業間共創プログラム「Techrum(テクラム)」(https://www.nomura-landport.com/techum/)に参画した。
「Techrum」は、ロボティクスやICT、搬送機器などの物流関連技術を持つ企業が参画し、各社の技術を連携させることによって、荷主企業の物流課題を解決する企業間共創プログラムで、今年4月にスタートした。現在26社が参画しており、入荷から出荷までの効率向上を目指し、各種機器の連携について効果検証が行われている。
王子は、連続段ボールシートの『らくだん』と、あらゆるサイズ・形状の段ボール箱をオンデマンドで作製できるオーダーメイド型の段ボール加工機「3辺可変セミオートシステム」で参画した。採寸計量技術に強みを持つ寺岡精工の協力のもと、①梱包する商品のサイズ計測⇒②サイズに合わせた段ボール梱包⇒③梱包後の段ボール箱のサイズ計測⇒④箱サイズ別の自動仕分けの一連の流れを提案する。
パッケージングコンテスト13作品が入賞
日本包装技術協会が主催する「2021日本パッケージングコンテスト」で、王子グループから「誕生!傾けたトレー『ストコン』」など13作品が入賞した。
ジャパンスター賞の日本包装技術協会会長賞を受賞した「誕生!傾けたトレー『ストコン』」は、王子コンテナーおよびフルーツ山梨農業協同組合、全国農業協同組合連合会・山梨県本部、松本ハイランド農業協同組合、全国農業協同組合連合会・長野県本部の共同開発による、オープンタイプの青果物用段ボール箱。通常、青果物のオープン箱は、角部で強度を維持して長側面は箱強度に活用できていないのが一般的で、強度アップを狙って長側面を90度に設計しても、実際は反発や内容物によって膨らみ、上段を支えることは難しい。しかし『ストコン』は、長側面を内側に傾けた新形状により、確実に上段を全周で支え、強度アップに繋げることができた。箱構造を見直したため、面積削減(コストダウン)も実現している。
王子グループは『ストコン』のほか、包装技術賞で3作品、包装部門賞で9作品の入賞を果たした。
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/18号」より