丸紅は、バイオ炭の農地施用によるJ-クレジットについて、日本クルベジ協会から独占販売代理権を取得した。
バイオ炭とは、バイオマスを加熱(炭化)して作られる固形物(写真)。植物が吸収したCO2は通常、廃棄・分解時に排出されるが、炭化により固定すれば大気中への排出を抑えられる。日本クルベジ協会は、バイオ炭を農地に撒くことによるCO2削減と土壌改良の活動に取り組んでおり、そうした中、この6月、バイオ炭を農地に撒いた際の排出削減量が、J-クレジット制度認証委員会において国内で初めてクレジット認証された。
丸紅は今後、日本クルべジ協会と共同で同クレジットを販売していくほか、丸紅が販売する食品廃材を使った循環型食器『edish』に同クレジットを活用し、調達・製造工程のCO2排出量をゼロにした『edishカーボンニュートラル』を販売開始する。
バイオ炭による炭素貯留効果は世界的にも注目度が高く、間伐材などの未利用バイオマスを熱分解し、土壌改良材として施用すれば、多くの農業生産者が同クレジットを創出できる。丸紅は今後、クレジットの販売だけでなく、未利用バイオマス(竹材や食品残渣など)の有効利用や、バイオ炭施用農地で作られた環境保全農作物の販売なども進めていく考え。
株式会社 紙業タイムス社 「Future9/5号」より