従来社内で行われていた業務を外部に委託し、外部の機能や資源を活用することにより、経営効率を高め企業の体質を強化する戦略的な経営手法をいう。社内資源をコアビジネスに集中すべきであるという考え方に基づき、80年代に米国で採用されるようになった手法で、日本では90年代に入ってから採用する企業が目立つようになった。
当初は情報システム(IT)部門の委託が中心だったが、その後、経理や総務、人事など間接部門全般に拡大、そして最近では開発業務やマネジメント業務の一部を外部委託するケースもみられるようになっている。アウトソーシングの活用は、企業を「開放型」のネットワーク組織に変え、コスト削減をもたらし、国際競争力のある体質に改善する効果がある。しかしその半面、急激な導入が社員のモラル低下を招いたり、不適当な外部機関の選定が逆にコスト増をもたらしたりする恐れもある。
出典:「知っておきたい紙パの実際2009」株式会社紙業タイムス社