光によって有害物質や臭気などを分解・除去する働きをもつ触媒。光触媒としてよく知られる酸化チタンの場合には、太陽光や蛍光灯などに含まれる紫外線が当たることで触媒表面に電子と電子の抜け穴である正孔(ホール)の対が生成され、酸化チタン表面に電子─正孔対が拡散して酸化還元反応を起こす。この時、電子は酸素を還元してスーパーオキサイドアニオンを生成し、正孔は水と反応してヒドロキシラジカルを生成。これらの大きな酸化力をもつ化学種がアセトアルデヒドやホルムアルデヒド、アンモニア、硫化水素を二酸化炭素と水に分解する仕組み。現在、光触媒によって臭気・有害物質除去機能を付与したフィルターや襖紙、壁紙などの機能紙が上市されている。
出典:「知っておきたい紙パの実際2009」株式会社紙業タイムス社