タック紙とはラベルやシール製品等に用いられる粘着加工を施された加工紙(粘着紙)のことを指します。
一般的にタック紙は「表面基材」「粘着剤(糊)」「剥離紙」の3つで構成されており、用途、使用目的等、ユーザーニーズにあわせて、多くの素材(紙やフィルムなど)の中から最適なものを選定し使用されています。
商品ラベル、物流ラベル、工場内での工程管理用ラベルなど使用される条件に応じて構成をカスタマイズしながら製造される製品から、業務用・家庭用のプリンタで小ロットのPOPやシールを作る事を目的とした製品まで幅広いラインナップのタック紙が販売されています。
【タック紙の3つの構成】
■「表面基材」
紙・フィルムに大別されます。
紙には一般的な上質・アート・ミラコートの他に金銀ホイル紙、蛍光紙等の色物、また和風な雰囲気を醸し出す和紙もあります。
フィルムには、PET(ポリエステル)・PVC(塩ビ)・PO(ポリオレフィン=非塩ビ素材)・合成紙(ユポ)等があります。
■「粘着剤(糊)」
代表的な主成分はアクリル系で、アクリル樹脂を溶かさずに分散させたエマルジョン系とシンナー・トルエン等の溶剤で溶かしたソルベント系に大別されます。
一般的には紙系タックにはエマルジョン、フィルム系タックにはソルベントが使用されます。
【種類】
(1) 一般強粘タイプ・・・
基本的な強粘タイプ
(2) 強粘(超強粘)タイプ・・・・・・・
より強力な粘着力が必要な場合
(3) 再剥離(弱粘)タイプ・・
一定期間後に剥がす用途の場合
(4) 微粘着タイプ・・・・・
粘着力が弱く、剥がした後糊残りが少ない
※被着体の材質、環境により粘着剤との相性が悪く、良く付かなかったり、剥がれにくい場合もあります。
■「剥離紙」
セパレーターはシートに適したクラフトセパと自動貼り等の巻取りに適したグラシンセパが一般的な種類となりますが、材料によってはフィルムセパが使用される場合もあります。
【構成】
表面:シリコーン処理
中間:クレーコートorポリエチレンラミネート層
裏面:上質紙orグラシン紙
※グラシンセパには中間層の無いダイレクトセパもあります。