北米の新聞用紙市場は今月”驚異的な静寂”に包まれている。販売サイドと購入サイドが双方で生産能力と価格を見比べ合わせ、様子見の状態となっている。原因のひとつは国内メーカーが、活気のない国内市場での低迷を海外輸出で補おうとしている点である。また一方で、今年既に年産36万トンの新聞用紙生産拠点が閉鎖され、今後9月には新たに約21万トンが生産停止となる予定で、この供給減によるメーカー側の価格増の目論みも影響しているものと思われる。ここで過去12ヶ月の平均で対米ドル6.8%のカナダドル安の恩恵を受けて、カナダの新聞用紙メーカーが米国向けに攻勢をかけた結果、今年1月~4月の米国のカナダ品輸入量は17.2%急増し11万3千トンと大きく伸びた。
6月13日付RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ