生物資源由来の超・極細繊維セルロースナノファイバー/バイオマスナノファイバー「BiNFi-s(ビンフィス)※1」
「BiNFi-s」は、再生可能な天然資源と言われている「セルロース・キチン・キトサン・CMC(カルボキシメチルセルロース)・シルク」をスギノマシン独自のウォータージェット技術で加工した直径約20nm、長さ数μmの「超・極細繊維」です。一般的にはナノセルロース、シルクナノファイバー※2 またはセルロースナノファイバー(CNF)や、キチンナノファイバーおよびキトサンナノファイバーなどの名称で呼ばれています。
高強度、低熱膨張、多孔質、成膜性、生体適合性などの特長を活かし、製剤フィルム、化粧品基材、細胞培養基材、再生医療、食品添加物、フィラー、シート材、電極材、樹脂、ゴム、塗料、バイオエタノールなど、国内だけでなく海外でも応用研究が盛んに行われています。
※1:「BiNFi-s(ビンフィス)」は株式会社スギノマシンの登録商標です。
※2:一般的にナノセルロースの種類にはセルロースナノファイバー(CNF)、セルロースナノクリスタル(CNC)の2種類があり、「BiNFi-s」セルロースはセルロースナノファイバー(CNF)に分類されます。セルロースを原料として、機械的解繊で製造されたナノファイバーをCNF、酸加水分解により製造されたナノファイバーをCNCとしています。またTEMPO触媒酸化と機械処理の「TEMPO酸化セルロースナノファイバー(TOCN)」もあります。それぞれに特徴があり、用途による使い分け、応用研究が行われています。
※PaperMallではスギノマシン協力のもと、「BiNFi-s(ビンフィス)」トライアルセットを販売しております。開発製品につきアフターフォローの為、ご注文者様の情報はスギノマシンにも提供させて頂きます。予めご了承ください。
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「BiNFi-s」は、天然由来原料「セルロース・キチン・キトサン・CMC・シルク」の各種原料を、スギノマシン独自のウォータージェット技術を駆使し、「水」と「原料」のみでナノファイバー化した、クリーンでサステナブルな、環境配慮型の素材です。
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「BiNFi-s」は水中で3次元に絡み合うことで、従来の増粘材や保湿材、補強材では見られない以下の特長を示します。
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補強性
BiNFi-sには、補強材に有効な繊維長の長い商品があります。
セルロースナノファイバーは乾燥させるとフィルム状になります。
このとき、繊維長が長いほど繊維同士の接点が多くなり、フィルムの強度は高くなります。セルロースナノファイバーを樹脂などの補強材として利用する場合も、繊維長が長いほど強度の向上が見込まれます。 -
保水性
BiNFi-sには、保水性の向上に有効な複数種の原料と、繊維長の異なる商品があります。
原料は、ナノファイバー化することで、表面積が約100倍に増大します。
比表面積が高いほど、水と接する水酸基の量が増え、親水性が高くなり質量減少が起こりにくくなります。キチンナノファイバーはセルロースナノファイバーと比べて繊維径が細いため、高い保水性を示し、セルロースナノファイバーの中では、比較的繊維長が短いほど比表面積が高くなるため、高い保水性を示します。 -
増粘性
BiNFi-sには、粘度の調整に有効な複数種の原料と繊維長の異なる商品があります。
BiNFi-sはいずれも、せん断速度の増加に伴い粘度が低下する擬塑性流動体です。
このため、「静置時は高粘度だが、力を加えた時には粘度低下する流体」を演出できます。また、原料種や繊維長の違いによりせん断速度依存性が異なるため、目的にあったものを選択できます。 -
分散・乳化安定性
BiNFi-sの三次元ネットワーク構造を利用し、粒子を分散安定化できます。例えば、容器を振れば、粒子は動き、容器を止めた瞬間に粒子は分散安定化します。 また、油滴表面にBiNFi-sが吸着し、水中で安定化することで乳化します。
※1:原料サイズによる違いです。
※2:代表値であり、保証値ではありません。
※3:25℃、60rpm(B型粘度計)での測定値です。
※4:凍結乾燥粉末(BET法)での測定値です。