Sappi社は米国ミネソタ州の同社Cloquet工場で約1年前に$1億7千万を投資して溶解パルプ(DP)生産の為の改造を実施したものの、このほどLBKPの生産へ逆戻りすることとなった。業界関係者によると、同社はLBKPの公開市場での買い付け量を減らし、自社工場への供給に充てるというもの。生産の切り替えは今月中にも行なわれる模様。具体的には、公開市場でのLBKP買い付け量を年間20万トン減らし、新規顧客を開拓中のLBKPメーカー他社に対する競争力を向上させようとの意図がある。また、同工場がLBKP生産へ回帰を図る決断には、DP輸出価格の低迷、世界市場での供給過剰、中国が継続中である米国産DPへのAD課税賦課など改造後1年間での商環境悪化の影響が大きい。
11月7日付RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ