2008年9月に南米パルプ動向を公表した際、2010年から2015年に年200万トンの増設が予想された。その後世界経済状況の変化でパルプ供給量が減少しメーカー各社は増設計画の見直しが行われた。最近になって、中国の購入量増加で市況が回復の兆しをみせ、価格水準も改善されたため、再度新規にパルプ増産計画が登場することとなった。北欧の広葉樹に比べ南米のユーカリパルプは成長も速く、世界で最も安価なパルプを供給できるのである。最近発表された計画は2008年当時とほぼ同じ規模。ブラジル通貨「レアル」高はドル価格ベースで増設用土地価格や生産コストを押し上げるにも拘らず、多くの増設がブラジルで計画されている。2015年までに合計市販パルプ1200万トンの増設が計画され、2010年から2014年まで年平均5.7%の能力増加となる。2014年に市販パルプ能力は2100万トンに達する見込み。
6月3日付け RISIから
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ