かつて北米新聞用紙市場は西ヨーロッパ新聞用紙市場より断然大きく、1999年のピーク時は1300万㌧の市場規模だったが、西ヨーロッパ市場は今まで1100万㌧を凌駕することは一度もなかった。しかし、今日、北米市場規模は僅か400万㌧に縮小、一方西ヨーロッパ市場規模は北米より多く740万㌧と状況が変化している(2012年数値)。北米市場は2000年から長期に渡り減少傾向を示し、欧州市場の減少開始時期は北米市場よりタイムラグがあった。西ヨーロッパ新聞市場は2000年から2006年間に1000万㌧から1050万㌧で推移したが、新聞用紙需要は2006年をピークに減少傾向となり、2007年から2012年までの6年間の需要動向は2000年から2005年間の北米需要動向と類似している。仮に西ヨーロッパ市場が北米市場を7年遅れで踏襲するとなると、業界は今後数年後に大幅な数量減を覚悟しなければならない。北米市場は13年間の長期減少後、2012年にピーク時の3分の1以下に規模に縮小し、今も縮小傾向が続いている。同じように西ヨーロッパでは2006年に減少が始まっており、2019年にはピーク時の3分の1以下になる見込み。西ヨーロッパのピーク時の数量は1050万㌧だったので、計算上2019年には350万㌧に縮小することになる。2012年西ヨーロッパ市場の数量は740万㌧で、7年後に半減することになる。全ての条件が北米と同じでは無いとしても、西ヨー
ロッパ市場向け新聞用紙供給メーカーは今後数年間に大幅数量減を覚悟する必要がある。
5月9日付け RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ