中国国内需要が軟化傾向にも拘らず、過去22週間、輸入段ボール古紙(OCC)価格は上昇している。中国政府が導入した「グリーンフェンス」措置で中国輸入港での検査強化による影響が大。輸入コンテナで混入物比率1.5%の許容基準を満たさないものは輸入許可されない。輸出業者は輸入不許可の可能性を懸念しOCC、新聞古紙(ONP)やミックス品等大口輸出を差し控えている状態。今まで、これらの品種の混入物(プラスチック、硝子等の非紙製品)比率は3%以上が一般的。新基準を満たす為に輸出出荷時の検査体制の強化が必要で、これはコストアップ、輸出価格の上昇となり、検査強化に対応できない業者は販売量の減少に直面することになる。米国製OCC価格は5㌦上昇しトン当たり205-208㌦、欧州製は10㌦上昇の190―193㌦。但し米国及び欧州製ONP及びミックス品価格は横ばいか若干上昇している。米国及び欧州に比べ、日本の古紙は選別良好で不純物(混入物)の割合も少なく評判が良く、OCC価格は2-3㌦上昇し187-190㌦、ONPは4-5㌦上昇し195-197㌦、ミックス品は5㌦上昇の167-170㌦となっている。
5月31日付け RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ