1枚から紙を買えるネット通販 紙販売のPapermall(ペーパーモール)

  • 新規会員登録
  • ログイン
  • マイページ
  • カートを見る
商品検索

海外情報

2026/06/26

紙類海外動向レポート2026年第16号 2026年7月

海外情報トピックス

*欧米市場でNBKPの生産停止が加速
フィンランド;Stora Enso Skutskar工場のNBKPを生産停止 フラッフパルプに特化
Stora Ensoは、スウェーデン/Skutskar工場でNBKP10万㌧/年の生産ラインを恒久的に停止し、同工場で生産するフラッフパルプ(41.5万㌧)に重点を移す方針。
2026年第3-4四半期までに生産を終了する予定。欧州市場のNBKP需要減、価格の下落、木材コストの高騰から、長期的にも赤字体質からの改善が見込めないとの決断。
一方でフラッフパルプ(オムツ等)は継続・拡大を検討しており、同社は特殊パルプ・新バイオ製品へ軸足を移す。
欧州ではMetsä Fibreもフィンランド/JoutsenoのNBKP工場(年産69万トン)で今年3月末から休転を行なっており、
NBKP市場の需要減・供給過剰に対応した生産調整の動きが広がっている。
北米最大の市販パルプメーカーのDomtarは、生産構造の見直しを進め、今年初めにカナダBC州のCrofton工場(NBKP年産38万トン)の恒久的停止を実施。
北米・欧州を中心にNBKP需要が減少し、市場が長期的な供給過剰・価格下落局面にある中で、各社は相次いでNBKP生産の縮小・停止に踏み切っている。


*ブラジル/Suzano社 Kimberly Clarkとのティッシュ製品製造販社合弁 欧州連合が承認
世界最大のパルプメーカーであるブラジルのSuzanoと日用品大手Kimberly-Clark(K-C)の、
ティッシュ製品の製造・販売合弁会社設立は、EUから無条件の承認を得た。
Suzanoは新会社株式の51%を保有し、総額34億ドル規模取引の一部として17.34億ドルを拠出する。
新会社はオランダに本社を置き、欧州・アジア・中東・中南米・オセアニアの14か国22工場、約100万トンの生産能力を持つことになる。
Suzanoは自社のユーカリパルプの安定供給先確保と垂直統合によるコスト削減、K-Cは既存の販売網を活用した事業展開の拡大が期待される。
なお、米国やメキシコ、韓国、バーレーンなどにおけるK-C資産や既存JV持分は今回の合弁対象外となる。


*米国政府 ブラジルに対し新たな関税措置等の導入を検討 紙製品に25%適用の可能性
米国通商代表部(USTR)は現在、通商法301条に基づく新たな関税措置の導入を検討しており、
米国向け非塗工上質紙の主要供給国ブラジルの紙製品(衛生用ティッシュ、印刷・筆記用紙、包装用紙など)に対し、25%の追加関税を課す案が提示している。
一方で、ブラジル産パルプは関税対象から除外の見通し。
ブラジルは世界各市場向けに年間2,070万トンのパルプと250万トンの紙製品を輸出しており、
米国向け関税措置は同国の輸出構造にも大きな影響を及ぼす可能性がある。

米国政府は2025年8月、IEEPA(国際緊急経済権限法)に基づきブラジルの紙製品に50%の関税を課した結果、
ブラジルから米国への紙製品輸出は大幅に減少、中南米や欧州向けへの迂回輸出を余儀なくされた。
その後、2026年2月に米国最高裁がこの措置を違憲と判断したことを受け、米政府は通商法122条に基づき、
暫定措置として10%の関税を7月24日を期限として適用している。
今回の301条に基づく25%案については、7月15日に公表予定のUSTR最終報告書を踏まえ、その後数週間にわたり二国間協議が行われる見通しだが、
(1)122条による現行10%関税に301条の25%が上乗せされるのか、(2)122条関税が延長されるのか、(3)301条関税が最終的に導入されるのかなど、
7月以降の最終的な有効税率はなお不透明な状況。
いずれにせよ、関税率が25%前後で継続する場合、ブラジルから米国への紙製品輸出は採算割れにより実務上ほぼ不可能となり、
数量ベースでは大幅な減少(ほぼ停止)が避けられないとの見方が業界で強まっている。


*Suzano と K-C のティッシュ製品合弁会社設立を欧州連合が無条件承認
世界最大のパルプメーカーであるブラジルの Suzano と、日用消費財大手 Kimberly-Clark(K-C)が計画しているティッシュ製品の製造・販売合弁会社の設立について、
欧州連合(EU)は トイレットペーパーや紙ナプキン等の市場競争を阻害するおそれは少ない として条件なしの承認を行なった。
この合弁では、Suzano が新会社株式の51%を保有し、総額34億ドル規模の取引の一環で17.34億ドルを出資する。
新会社はオランダに本社を置き、欧州・アジア・中東・中南米・オセアニアの14か国にわたる22工場を傘下に収める予定で、
生産能力は年間約100万トンに達する見込み。
Suzano にとっては、自社が生産するユーカリパルプ(BEP/南米産LBKP)の安定的な供給先を確保するとともに、原料から製品までの垂直統合を進めることで、
生産コストの大幅な削減が期待される。また、K-C が持つ主要市場での販売網を活用できる点も大きなメリットである。

なお、この合弁の対象には、米国における K-C の資産や、メキシコ・韓国・バーレーンなどにある既存合弁事業における K-C 持分は含まれない。


*UPM・Sappiによる合弁事業形成 最終契約を締結
UPMとSappiは、先に明らかにされていた印刷情報用紙事業の統合による合弁会社設立について、5月末に最終契約を締結し、外部資金6億ユーロと、
運転資金向けの1億ユーロのコミット型リボルビングクレジットを確保した。
合弁会社には、UPM Communication Papersの全事業と、Sappiの欧州における印刷用紙事業が含まれ、出資比率はUPM・Sappiそれぞれ50%。
企業価値は合計14.2億ユーロ(年間約1億ユーロのシナジー効果を除く)で、UPM側11億ユーロ、Sappi側3.2億ユーロと評価されている。

生産拠点としては、UPMの Kymi、Rauma、Jämsänkoski(PM6)、Nordland(PM1・4)、Augsburg、Schongau、Caledonia Paper、Blandinなどと、
Sappiの Kirkniemi、Ehingen、Gratkorn、Maastrichtなどが新会社に含まれる。

取引の成立には、Sappi株主の承認および欧州委員会、米国、中国などの競争当局の承認が必要で、最終完了は2026年末を予定。それまでは両社事業は別々に運営される。

世界的なデジタル化で印刷用紙需要が減少するなか、両社は事業統合により、印刷用紙部門を持続可能な形に再編し、
コスト競争力と安定供給を高め、長期的な業界での優位性確保を目指している。


*IPとNORPACの買収が完了 ― 米国西海岸での生産拠点を強化 ―
インターナショナル・ペーパー(International Paper:IP)は、以前発表していたNorth Pacific Paper(NORPAC)の買収が、3億6,000万ドルで完了したと発表した。
この買収によりIPは、米国西海岸での生産体制を強化する。
これまで同社の西海岸における生産拠点は、オレゴン州のスプリングフィールド工場1カ所のみだったが、今回新たにワシントン州ロングビュー工場を取得したことで、
同地域での段ボール原紙および包装用紙の生産・供給能力が拡大することになる。

ロングビュー工場は抄紙機3台を有し、年間約100万トンの段ボール原紙、クラフト紙、印刷・情報用紙を生産。
同工場では、今年5月1日付で新聞用紙の生産をすでに停止しており、今後は段ボール・包装分野に経営資源を集中させる方針。
IPは、生産拠点の再配置と事業ポートフォリオの見直しにより、収益性の維持・向上を図る目論見。



主要海外市況(5-6月度)

中国・香港市況

[印刷用紙]
中国市場では、コート紙・上質紙ともに、5月は需給悪化と輸入パルプ安を背景に、価格が下落した。
製紙工場の稼働率が比較的高く、供給過多となった一方で、出版・商業向け需要が閑散期で伸び悩み、流通在庫の優先消化を目的としたメーカーの値下げが進行中。

香港市場では、APRILが上質紙で、12月と3月にそれぞれ$20-の値上げを実施したが、中東情勢の不透明感から4月以降の追加値上げは見送られた。
APPはコート紙で年初から複数回値上げを打ち出したが、需要不振により香港向け価格は実勢横ばい推移となっている。
ただしコスト上昇を受け、6月生産分から$20-の値上げを打ち出している。

東南アジア市場も、需要・市況ともに低迷が続いており、ユーザーの購買意欲は弱く値下げ要求が強い。
しかし生産コストが高止まりしていることから、サプライヤーは価格を据え置いている。
主要サプライヤーである韓国のメーカーは、米国向け市況の好調を背景に、アジア各市場で値上げ姿勢を強めており、
条件が合わない場合には供給を絞るなど、サプライヤー主導の価格政策をとっている。

[板紙]
5月の板紙市況は、中国市場では段原紙が原料古紙高と低水準の在庫、価格先高感を背景に、ライナー・中芯ともに前月の下落から逆に上昇に転じており、
大手製紙メーカー主導の値上げ基調となった。
今後は6月もコスト高・低在庫で上昇基調が継続、7月は需要の鈍化で幾分軟化するものの、8月は中秋節向け需要・在庫の積み増し等で、再び上昇が期待される。

香港市場では、アイボリーは旧正月後にマシンが再開したが、中東情勢による影響で需要が低迷、4~5月に市況が下落した。
塗工白板紙は古紙高を背景に一部メーカーが値上げ修正を実施中。

東南アジア市場は、塗工白板紙がここ数か月の値上がりで、今月は一服感あり。
段原紙は古紙不足と燃料費高騰を受け、主要メーカーが$10~20-の値上げを発表したものの、
ユーザー側は潤沢な在庫を背景に強く抵抗しており、新規値上げ価格の浸透は難航している。


北米市況

[新聞用紙]
需要(見かけ消費)が1-4月累計で前年比▲11.6%である一方、相次ぐ工場の生産停止・操業不振から、供給は極度に逼迫しており、
ユーザーは価格よりも数量確保を優先せざるを得ない。
昨年末から本年3月までに$100-、さらに5月にも$60-の追加値上げが満額受け入れとなった。
当面、供給逼迫に解消は見込めない状況である。

[上質紙]
需要(見かけの消費)が減少傾向にある一方、生産停止や他品種への転抄、今春の定修など供給はタイトで、
メーカー側は顧客選別や数量割当てを余儀なくされている。
昨年の追加関税以降輸入は減少しており、更にIP/Riverdale工場の上質紙生産停止を受け、ユーザーの在庫積み増しで、供給逼迫を一層強めている。
パルプや原油高、海上・陸上輸送費の上昇で、1Q で約$60-の値上げに加え、5~6月以降で3~8%の追加値上げ・サーチャージを実施。
輸入品については、既存の追加関税が違憲と判断されており、新たに301条根拠の関税検討を行なうなど、今後の実効税率の着地点が不明である。
エネルギー・海上運賃の変動リスクに曝されやすい輸入品の価格競争力、北米市場におけるシェアの動向が注目される。

[コート紙]
需要は低調であるが、供給面の制約から全体的にタイトである。
上質コート紙の需要は前年割れで推移しており、稼働率は9割以上と高水準である。
主要メーカーの生産トラブル、天候要因による生産不調で供給余力は大きくない。
価格は、昨年後半に$20-40値上げのあと横ばいが続いたが、原油高・海上運賃高騰などコスト増により、
主要メーカーが年初から進めてきた5〜10%($60-程度)の追加値上げは、4月以降徐々に受け入れられている。
4月の堅調な荷動きは、更なる値上がりを見込んだ需要も含まれるが、6〜7月初旬までには、$60-の満額値上げが達成される見通し。
中質・軽量コート紙は需要が減少し、稼働率は上質コート紙より低い。
他の印刷用紙の価格修正の動きや、エネルギーコストに敏感な欧州・アジア品の価格上昇が要因となり、今後も価格の上昇圧力が強まる可能性もある。

[中質紙]
需要・出荷とも前年割れが続き、4月以降の荷動きは、1Q と比べて依然低調ながらも、対前年の減少幅では幾分縮小している。
供給面では、新聞用紙と併抄のWhite Birch/F.F.Soucy工場の生産停止、IPによるNORPAC/Longview工場買収に伴う印刷用紙生産停止の可能性など、
能力削減が今後の需給改善に寄与することが期待される。
一方、チラシ・雑誌向けのSC紙は需要が特に低調で、Domtar/Kenogami工場が4~5月に臨時休止を実施するなど、一時的な生産調整で需給状況に対応している。
価格面では、食品包装・書籍向けなど需要が比較的堅調な高白色度中質紙は、1Q の新聞・上質紙の値上げに追随し2~3月で行われた$50-の値上げが浸透、
6月以降も更に$50-の追加値上げが打ち出されている。需要不振のSC紙は値上げ機運に乏しく、6月も価格は据え置きとなった。

[段原紙]
世界的なインフレ圧力と需要減速を背景に、2025年度の段ボール実需要は前年比▲1.8%減、
本年1Qも▲1.9%減と低調が続いているものの、4月以降は受注・出荷に改善が見え始めた。
昨年来、累計380~400万㌧(北米生産能力の約10%)の生産削減が行われ、供給はタイトとなり、原油価格・海上運賃・国内輸送費の高騰や、
古紙価格(OCC)が昨年末比で急騰するなど、コストが大幅増加した結果、段原紙価格は3~4月で$50-の値上げとなった。
Smurfit WestrockをはじめIP・PCA・GP・Pratt等主要メーカーは、6月より更に$50~70の追加値上げを発表、
これまで課題であった段ボールシート・ボックスへの価格転嫁も4月頃から徐々に始まり、6~7月には10~14%程度値上げが実現できる見通しである。
ユーザー側の数量確保の緊急性を刺激し、国内市況の引き締まりを一段と強めている。
輸出については、1~3月の輸出量が80万㌧(前年比▲18.1%)にとどまった一方で、メキシコ向け+$40、中南米向け+$70、中国向け+$20、南欧向け+$50と値上げとなり、
生産削減による輸出枠の絞り込みが、海外市況の上昇にも波及している。



欧州市況

[新聞用紙]
中東情勢の不透明感から、2Q は短期の価格設定の契約が想定されたが、5月は多くのケースで4月据え置きとなった。6月も据え置きになるとの見方が強い。
一方需要低迷が続き、2026年度の需要は前年比5%減を見込む。
供給面では、CL Groupにより買収が成立したスペインPapresa社が、そのまま新聞用紙の生産継続を行なうか否かが注目される。

[非塗工上質紙]
パルプ価格の上昇、および中東情勢に起因した原燃料高を背景に、4月には欧州市場で広く40〜50ユーロの値上げが行われた。
サプライヤー各社は5月も追加値上げを打診していたが、値上げ前の駆け込み需要、大型連休、アジアからの輸入などを受け、5月価格は概ね横ばいとなった。
値上げ交渉は6月以降に持ち越される見通し。

[塗工紙]
中東情勢による不透明感の拡大で、4月には欧州市場でおおむね40〜50ユーロの価格修正が行われたが、需要は低調で、他地域からの輸入も依然として入りやすい状況。
ユーザーは4月中に当座の在庫を確保しており、サプライヤーの追加値上げも意欲が後退した。
5月の価格は前月横ばいで推移。5月初旬時点でArctic Paper等が6月以降4〜8%の価格修正を表明している。

[段原紙]
クラフトライナーは、主要メーカーの減産、北米品の値上げを背景に値上げ機運が強まっており、
4〜5月にかけて独・仏・ポーランドなどで約60ユーロ、スペインで40〜60ユーロの値上げとなった。
英・伊市場でも5月までに50ポンド(約60ユーロ)前後の値上げとなった。
中芯原紙は同期間に、主要市場で30〜40ユーロ程度、白ライナーも同様に値上げが実現した。
一部のメーカーは6月以降、クラフトライナーおよび白ライナーで約80ユーロの再値上げを提示している。



【統計】4月「出荷・輸出入・国内需要状況」(日本)
2026年4月の紙・板紙合計輸出は18万3,693トン(前年比19.5%増)、輸入は6万7,836トン(同4.6%減)となった。
国内需要は173万9,105トン(前年横ばい)となった。

【統計】4月 米国紙・板紙輸入
2026年4月の米国紙・板紙合計輸入は62万162トンで前年比4.9%増となった。
金額は6億5.0千万ドル(同0.6%減)となった。
カナダからが前年比急増、フィンランドは同急減。日本から同急増。

おすすめ

「紙」をお探しの際には、ぜひPapermallをご活用ください。

法人の方へ 素材のご相談
紙や機能紙、その他素材でお悩みの方は是非一度ご相談ください!
インクジェットロール
ペーパーモールでは様々な素材のインクジェットロールをご用意しています。
PaperMallでは株式会社スギノマシン協力のもと「BiNFi-s(ビンフィス)」トライアルセットを販売しております。
PaperMallでは株式会社スギノマシン協力のもと「BiNFi-s(ビンフィス)」トライアルセットを販売しております。