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紙の業界ニュース

2013/05/30

=紙パの3月期決算=景気回復の期待高まるも先行き不透明感は拭えず

紙パ企業の2013年3月期決算発表(2012年4月~2013年3月)が始まった。昨年末の新政権発足後は、円高是正など国内経済に明るい兆しが見えてきたものの、紙の内需は引き続き低調で、市況悪化や原燃料高など厳しい局面が続いている。このため先行きを楽観視する企業はなく、各社とも海外事業や新規事業の拡大など、コストダウンに加えた収益改善策を打ち出している。以下、連結業績、単位100万円、( )内は前年度比、〈 〉内は前年度の実績値。
●王子ホールディングス
〔13年3月期業績〕
 売上高 1,241,471 (+2.4%)
 営業益 52,383 (△2.6%)
 経常益 54,565 (+12.8%)
 当期益 25,600 (+15.4%)
〔14年3月期予想〕
 売上高 1,340,000 (+7.9%)
 営業益 63,000 (+20.3%)
 経常益 58,000 (+6.3%)
 当期益 30,000 (+17.2%)
 印刷情報用紙抄紙機2台を停止するなど最適生産体制の構築を進めつつ、海外では現地段ボールメーカーを子会社化するなど新興国を中心に事業を拡大している。各セグメントの販売状況は次の通り。
○生活産業資材…段原紙は青果物、その他一般が低調で減少。段ボールは食品向けが堅調だったものの、電機向けは各社生産拠点の海外移転などにより微減。白板紙・包装用紙は減少。
○印刷情報メディア…新聞用紙は国内・輸出ともに減少。印刷・情報用紙も内需低迷により減少。
○機能材…特殊紙は電機産業の不振で減少。感熱紙は、輸出拡販に努めたことと、ブラジルのOji Papis Especiais Ltda.が寄与し大幅増。
○資源環境ビジネス…パルプ事業は輸出が増加し、また1Qに連結子会社化したCelulose Nipo-Brasileira S.A.が増収に大きく寄与。
 次期見通しは、海外事業の拡充などにより増収を見込む。また、事業構造転換の通期効果やコストダウンなどを増益要因として見込んでいる。
●日本製紙グループ本社
〔13年3月期業績〕
 売上高 1,025,078 (△1.7%)
 営業益 25,145 (△31.2%)
 経常益 23,081 (+281.1%)
 当期益 10,652 〈前期△41,675〉
〔14年3月期予想〕(日本製紙)
 売上高 1,050,000 (+2.4%)
 営業益 30,000 (+19.3%)
 経常益 25,000 (+8.3%)
 当期益 15,000 (+40.8%)
 新聞用紙は、広告需要の回復に加えロンドン五輪や衆院選による需要増、および輸出増などにより、販売量、売上高ともに前年を上回った。 印刷用紙は、価格は下落したが生産設備の復旧により販売量、売上高ともに増加。 情報用紙、産業用紙は販売量、売上高ともに前年割れ。 段ボール原紙と白板紙は、需要低迷や前年の被災地支援物資搬送需要の反動減などのため、販売量が前年割れ。 家庭紙は、前年に震災直後の需要増の反動減があったことなどから、販売量が前年を上回った。紙関連事業は、液体用紙容器の受注は回復したが、化成品は溶解パルプの輸出価格下落で減収。
 次期は洋紙事業のコストダウンを推進するとともに、印刷用紙の市況品種の価格修正に取り組む。業績予想には、円安による原燃料価格の上昇も織り込んだ。
●レンゴー
〔13年3月期業績〕
 売上高 502,625 (+2.0%)
 営業益 23,890 (△4.7%)
 経常益 24,236 (△1.4%)
 当期益 12,956 (+81.3%)
〔14年3月期予想〕
 売上高 503,000 (+0.1%)
 営業益 24,000 (+0.5%)
 経常益 24,000 (△1.0%)
 当期益 13,000 (+0.3%)
 板紙・紙加工関連は連結子会社の増加により売上高は前年並みを確保したが、エネルギー価格上昇で減益。軟包装も積極営業により増収となったが、設備投資に伴う減価償却費の増加や原燃料高で減益。重包装は期間前半の輸出関連需要の減少を積極営業で補い、売上高は前年を上回ったが、原燃料高などの影響が大きく減益。海外関連は、連結子会社の増加で増収となったが、中国の需要停滞が響いて大きく減益。その他の事業は、不織布の好調に加え新たな連結子会社の業績が寄与し増収増益。
 次期は、原燃料高によるコスト増は見込まれるが、国内外でグループ総合力を高め、提案型営業による受注拡大を図りながら、適正価格体系の確立に取り組む。
●大王製紙
〔13年3月期業績〕
 売上高 407,362 (△0.4%)
 営業益 11,577 (+10.4%)
 経常益 6,637 (+39.8%)
 当期益 15,109 〈前期△5,321〉
〔14年3月期予想〕
 売上高 430,000 (+5.6%)
 営業益 16,500 (+42.5%)
 経常益 11,000 (+65.7%)
 当期益 5,000 (△66.9%)
 新聞用紙は、新聞の発行部数は減少したが増頁で用紙使用量が前年並みとなり、販売量・金額ともに前年並みを維持。印刷用紙は内需縮小と輸入紙増加で販売量・金額ともに前年割れ。板紙・段ボールは、震災により生産量が減少した前年からの反動や、飲料・加工食品分野の需要増を受け、販売量・金額ともに増加。衛生用紙は高付加価値・高収益商品へのシフトを進めた結果、収益は改善したが販売量・金額は前年に比べて減少。大人用紙おむつはラインアップの拡充により、販売量・金額ともにプラス。ベビー用も売価回復と海外事業の堅調により、販売量・金額ともに前年を上回った。
 次期については、原価低減・経費削減に努めるとともに、既存事業の充実・発展と、成長事業の拡大を図る。
●北越紀州製紙
〔13年3月期業績〕
 売上高 208,289 (△9.7%)
 営業益 3,666 (△66.1%)
 経常益 10,725 (△22.9%)
 当期益 8,379 (△34.5%)
〔14年3月期予想〕
 売上高 221,000 (+6.1%)
 営業益 3,500 (△4.5%)
 経常益 7,000 (△34.7%)
 当期益 5,000 (△40.3%)
 紙パルプ事業は洋紙の販売量減少や価格下落により減収減益。品種別では、洋紙は前年の震災に伴う代替供給がなくなり、電子書籍の普及や輸入紙増加もあって販売量が減少。白板紙は食品向け中心にパッケージの小型化やフィルムなどへのシフトが進み販売量は減少。特殊紙は、情報用紙分野では一部品種で新規受注もあり堅調に推移したが、ファンシーペーパーや工業用紙は厳しい受注状況。パッケージング・紙加工事業は、全体的に厳しい受注環境下で減収となったが、コストダウン効果で増益。
 次期は、下落した市況と原燃料高に対応するため、4月下旬から印刷用紙(市況4品種)の価格改定を実施中。また全項目にわたる徹底的なコストダウンや輸出製品の増販などの収益対策に取り組む。
●三菱製紙
〔13年3月期業績〕
 売上高 200,850 (+3.1%)
 営業益 3,332 (+54.0%)
 経常益 2,663 (+200.0%)
 当期益 1,710 (+202.3%)
〔14年3月期予想〕
 売上高 210,000(+4.6%)
 営業益 4,500 (+35.0%)
 経常益  3,000(+12.6%)
 当期益  2,500(+46.2%)
 紙・パルプ事業は、主力の印刷・情報用紙が八戸工場の全面復旧により販売量・金額ともに大幅に増加、欧州子会社も感熱紙を中心に拡販を図り販売量・金額ともに増加、市販パルプも販売量・金額ともに増加した。イメージング事業は、写真感光材料が海外市場の拡販により販売量・金額ともに増加、インクジェット用紙は海外販売は強化できたが内需低迷で販売量・金額ともに減少。機能材事業は自動車エアコン用フィルターの販売増や、KJ特殊紙の業績が通年で寄与したことなどにより大幅増。損益面では、洋紙市況悪化などの減益要因はあったものの、工場の生産性向上や固定費削減などの増益要因が大きかった。
 次期については、印刷用紙価格改定の浸透を図るとともに、第1次中期経営計画フェーズ2「成長に向けての収益基盤強化」のため諸施策を実施する。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future6/3号」より
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