=紙パの第3四半期③=
	 前号に続き、紙パ関連各社の2019年3月期第3四半期(2018年4~12月)決算を紹介する。以下、連結ベース、単位100万円、( )内は対前年同期増減率、〈 〉内は前年同期の実績値。
	【紙流通】
	●日本紙パルプ商事
	〔第3四半期〕
	 売上高 405,536  (+4.5%)
	 営業益  8,882  (+25.8%)
	 経常益  9,013  (+26.9%)
	 当期益   5,318  (+14.2%)
	〔通期予想〕
	 売上高 560,000  (+7.4%)
	 営業益  12,000  (+18.5%)
	 経常益  11,500  (+15.0%)
	 当期益   5,700  (△8.1%)
	○国内卸売…板紙は昨秋価格修正を実施し、販売も好調だったものの、紙は自然災害などの影響から供給が絞られたことなどにより、売上高は前年同期比△0.5%。経常利益は紙の販売減に加えて子会社で減価償却費の増加があったことなどにより同△6.4%。
	○海外卸売…前2Qに連結化したBall & Doggettグループの業績が反映されたことや日本からの輸出好調により、売上高は前年同期比+17.0%。経常利益は、各海外拠点の収益改善や、前年にはBall & Doggettグループ買収に係る一時費用の計上があったことなどから、同+146.5%。
	○製紙および加工…段ボール原紙の価格修正実施により、売上高は前年同期比+5.8%、経常利益は同+57.0%。
	○資源および環境…10~12月は中国向け古紙の年末需要が高まり古紙価格が急上昇したことにより収益は改善しているが、3Q累計では中国の廃棄物輸入規制の影響により、売上高は前年同期比△9.3%、経常利益は同△29.2%。
	○不動産賃貸…既存テナントビルの高稼働に加え、6月に竣工した複合施設OVOL日本橋ビルの稼働により、売上高は前年同期比+18.3%。しかし、同ビルの賃料収入発生は3Q以降から順次となり、3Qは減価償却費や不動産管理費などの費用が先行したため、経常利益は同△42.3%。
	●国際紙パルプ商事
	〔第3四半期〕
	 売上高 289,013 (+2.0%)
	 営業益 1,890 (+2.6%)
	 経常益 2,062 (△14.2%)
	 当期益 2,447 (+45.2%)
	〔通期予想〕
	 売上高 382,835  (+1.4%)
	 営業益  1,986  (△15.9%)
	 経常益  2,130  (△31.0%)
	 当期益   2,243  (△7.8%)
	○国内拠点紙パルプ等卸売事業…売上高は前年同期比+1.2%、営業利益は同△2.1%。紙分野は、国内販売は減少したが輸出は好調で、販売量は増加。また板紙分野は、エンドユーザー向けが好調に推移したこともあり、販売量・金額ともに前年を上回った。製紙原料分野は、古紙が集中豪雨や大雨などによって発生量が低下した影響で販売金額が減少したが、パルプは輸入品を中心に好調に推移。
	○海外拠点紙パルプ等卸売事業…売上高は前年同期比+5.8%、営業損益は黒字転換して6百万円(前年同期は△30百万円)。米国では、板紙に若干の失速が見られたものの塗工紙が大きく伸長したことに加え、新たに開始した古紙取引が着実に実績を積み上げた。東アジアでは、特に香港で塗工紙と板紙の売上が大きく伸びたことが影響し、業績は堅調に推移。
	○不動産賃貸事業…売上高は前年同期比△3.0%、営業利益は同+16.4%。一部賃貸物件の売却により賃料収入は減収となったが、修繕費や管理費などの費用が減少したことにより利益は増益。
	●平和紙業
	〔第3四半期〕
	 売上高 14,266  (+1.6%)
	 営業益  155  (+34.4%)
	 経常益   226  (+18.0%)
	 当期益   148  (+18.2%)
	〔通期予想〕
	 売上高 19,415 (+1.9%)
	 営業益   233 (+10.5%)
	 経常益   312 (+1.7%)
	 当期益   217 (△24.9%)
	 6品目のうち、ファンシーペーパー、ファインボード、ベーシックペーパー、技術紙が前年同期の実績を上回り、全体でも増収増益となった。
	○ファンシーペーパー…書籍や高級パッケージ用途の販売量が増加し、東アジア向けの輸出も好調で、売上高は前年同期比+6.9%。
	○ファインボード…高級化粧品・食品などのパッケージ向けや書籍表紙用途が堅調に推移。また商業印刷物用途も回復傾向にあり、売上高は前年同期比+0.6%。
	○高級印刷紙…封筒・名刺などの紙製品が堅調に推移したが、カタログ・パンフレットなどの商業印刷物や書籍用途が伸び悩み、売上高は前年同期比△2.2%。
	○ベーシックペーパー…商印用途は減少したが、書籍向けや医療・化粧品パッケージ用途が堅調に推移し、売上高は前年同期比+1.1%。
	○技術紙…合成紙や各種工業品製造用工程紙が減少したが、耐水撥水性機能紙が好調に推移し、売上高は前年同期比+2.7%。
	○その他…家庭紙の販売量は若干増加したが、製紙関連資材や各種紙加工製品の販売量が減少し、売上高は前年同期比△16.1%。
	株式会社 紙業タイムス社 「Future3/11号」より



















 
       
      
