中越パルプ工業は、東京農工大学に寄附講座を開設し、セルロースナノファイバー(=CNF)を用いたプラスチック再生技術の社会実装に向けた研究を開始した。
プラスチック資源循環促進法が施行され、プラスチック使用量の削減はもちろん、今まで再生利用が難しかったプラスチック製品の再資源化が課題となっている。使用済プラスチックにはさまざまな利用方法があるが、現状、多くは燃料として使用され再生利用量は限られている。プラスチックの再生利用を妨げている要因の一つが、リサイクルによる物性の低下。中越パルプ工業と東京農工大学はこの問題を解決するため、「ナノコンポジット及びナノコンポジットの製造方法」(特許第6979083号;近藤哲男、中越パルプ工業)を応用し、微量のCNFを用いたリサイクルにより、物性を低下させないプラスチック再生技術の開発と社会実装に向けた研究を行っていく。
【寄附講座の概要】▽設置場所:東京農工大学農学府・農学部▽講座名:環境循環材料科学講座▽担当教員:近藤哲男・客員教授、髙田裕太郎・寄附講座教員▽受入教員:船田良教授▽開始時期:7月1日
株式会社 紙業タイムス社 「Future8/15号」より