レンゴーは、環境関連のベンチャー企業、WR Supplyと共同で、古紙100%ライナー『EBシリーズ』をベース紙とした人工皮革用の離型紙を開発、人工皮革の製造・販売を行う帝人コードレに採用された。
人工皮革用離型紙は、人工皮革の製造時、表面に天然皮革や幾何学などの模様を転写するための工程紙として使用される。ベース紙と樹脂層の2層から成り、従来は主として品質上の理由から、ベース紙にはバージンパルプ100%の洋紙が用いられ、使用後はほぼ全量が焼却または廃棄されていた。
今回のスキームは、古紙100%の『EBシリーズ』をベース紙とした離型紙を、帝人コードレで使用済みとなったあと一括して回収、レンゴーの製紙工場で原料としてリサイクルするというもの。これにより、新たな離型紙の循環システムが完成する。
帝人コードレでは、使用済み離型紙をリサイクルすることで、焼却によるCO2排出量を年間100t、使用済み離型紙に由来する産業廃棄物を年間80%削減する。2023年中に古紙100%ベース離型紙の使用が開始される予定で、12月頃から使用済み離型紙のリサイクル開始を目指す。
マウイ島の山火事で支援物資搬送用の段ボール提供
8月8日にハワイ・マウイ島で発生した山火事では、今も現地のNPOなどが被災者への支援活動を続けている。レンゴー子会社のレンゴー・パッケージング社(ハワイ)は、マウイフードバンクをはじめとする支援団体からの寄付依頼を受け、支援物資搬送用の段ボール約1万1,000ケースを提供した。
この山火事被害では、現在(8/21)までに115人の死者が確認され、行方不明者は1,050人、今なお1万人以上が避難生活を余儀なくされている。
第65次南極地域観測隊へ新デザイン段ボールを寄贈
レンゴーは7月26日、オリジナル新デザインによる物資輸送用段ボールを、第65次南極地域観測隊へ提供した。
新デザイン段ボールは、国立極地研究所の公式キャラクターをモチーフにしたもので、二次元コードを利用して、隊員らにメッセージも届けられるようになっている。
レンゴーは1956年の第一次から継続して、観測隊に物資輸送用の段ボールを提供してきた。隊員の居室では、身の回り品を段ボールに入れて保管することが多いという。新デザイン段ボールは、段ボール開閉のフラップに印刷した二次元コードから、国立極地研究所が運営するメッセージサイトにアクセスでき、職員や家族からのメッセージが読めるようになっている。
提供された段ボールは11月に観測船「しらせ」に積まれ、現地へ運ばれる予定。
株式会社 紙業タイムス社 「Future9/11号」より