国際紙パルプ商事は、グループ会社の王子ファイバーが製造・販売する紙の糸『OJO+』で作ったゴールネットを、東京都北区の「区立浮間子どもスポーツ広場」に設置した。
ゴールネットは、少年用サッカーゴールの大きさ(幅5m×高さ2.1m)に合わせたサイズで、2023年12月に設置し、練習や試合で使用されている。同社はこれまでも、ポリエステルと組み合せたハイブリットタイプの紙製ゴールネットを展開してきたが、今回のネットは100%紙製。サッカー場での使用に耐えられるよう、紙糸をロープ状に束ねて強度を出し、ゴール内の視認性を損なわない程度に増量して使用している。
ゴールネットが設置されたグラウンドがある北区は、新一万円札の顔となる渋沢栄一氏が国内初の製紙工場を設立した場所でもある。国際紙パルプ商事は環境配慮型の新素材製品である『OJO+』を、まず子ども用サッカー場から導入し、2年後には成人用、アスリート用へと、展開のフィールドを広げていきたい考え。
ISCC PLUS認証を取得
国際紙パルプ商事は、持続可能な製品の国際的認証の一つであるISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)を取得した。これに伴い同社は、3月からマスバランス方式によるバイオマス由来特性を割り当てた食品用フィルムなどの取り扱いを開始した。
ISCC PLUSとは、企業の扱うバイオマス由来の製品が、原料の調達から出荷までの各段階で適切に管理されていることを証明する国際的な認証。国際紙パルプ商事は同認証の取得により、東京本社、関西支店(大阪市)、中部支店(名古屋市)で、ISCC PLUS認証製品の販売が可能となった。今後は規格に準拠したバイオマス製品の取り扱いを拡大していく。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/6号」より