大王製紙は、セルロースナノファイバー(=CNF)複合樹脂の商用プラントを三島工場(愛媛県四国中央市)に設置する。生産品種は『ELLEX-R67』で、生産能力は2,000t/年、2025年度中の営業運転開始を目指す。設備投資額は約40億円。
大王製紙はこれまで、CNFのラインアップ拡充とコスト低減のため、パイロットプラントによる製造プロセス開発を進めてきた。今回の商用プラント設置に当たっては、CNFの前処理プロセスや複合樹脂の生産性を飛躍的に改善する製造プロセスを開発し、CNFの課題の1つである製造コストの低減を可能にしている。CNF前処理プロセスでは、大王製紙の抄紙技術を駆使した尿素によるカルバメート化セルロースの量産技術を確立し、複合樹脂の生産性改善では芝浦機械と共同で高効率なCNFと樹脂の複合化技術を開発したもの。
『ELLEX-R67』は樹脂材料設計の自由度が高く、ユーザーが混練・成形加工しやすい仕様となっており、用途としては、軽くて強い特長を活かした自動車部材のほか、家電製品、建材、日用品、容器・包装などを想定している。
コピー用紙 助け合いの輪+
売上げの1%をユニセフに
大王製紙はこのほど、コピー用紙『助け合いの輪+(プラス)』の1年間の売上金額の1%(3,783,128円)をユニセフ募金に寄付した。
同社は昨年4月、コピー用紙の売上げの一部をユニセフに寄付する「新型コロナウイルス緊急募金」の受付終了に伴い、同製品の寄付内容をリニューアルし、『コピー用紙 助け合いの輪+(プラス)』として新たな支援活動を開始した。リニューアル以前の寄付分と今回を合わせると、同社のコピー用紙を通じた寄付は計5回、17,815,329円にのぼる。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/27号」より