王子ホールディングスはこのほど、木質由来のセルロースを補強繊維とし、かつVOC発生量の少ない射出成形用セルロース樹脂複合ペレットを開発した。
新開発の複合ペレットは、原料となる木材パルプを厳選することで射出成形時に発生するアセトアルデヒドを最大40%削減できる。これにより、VOC発生がネックとなっていた大型の自動車用内装材などへの適用の可能性が広がる。また、射出成形時の重要物性であるMFRも改良できることが分かった。今後は、同社の樹脂複合ペレット『タフセル』シリーズのラインアップの一つとして、『タフセルペレットVF』の名称でサンプルワークを行い、製品化を目指す。
なお開発品は、7月17~19日にAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)で開催される「人とくるまのテクノロジー展 2024 NAGOYA」の同社ブースで展示される。
株式会社 紙業タイムス社 「Future7/15号」より