日本製紙は10月1日付で、100%子会社「大昭和ユニボード」の全株式を㈱エーアンドエーマテリアルに売却する。
大昭和ユニボードは、1973年に木材資源の有効利用と新建材の開発・供給という目的で操業を開始。環境負荷が少なく堅牢性に優れた低圧メラミン化粧板「ユニボード」を製造し、住宅・建築・内装メーカーを中心に販売してきた。
しかし、将来的には人口減少など構造的な需要減少が予測されるため、近年は新たな需要開拓などの施策を進めていた。こうした状況下、不燃建築材料で高い製造技術と幅広い販売チャネルを持つエーアンドエーマテリアルへの売却は、大昭和ユニボードの事業強化が期待できると判断し、株式譲渡を決めたもの。一方、日本製紙グループは、これにより経営資源の集中を進め、事業構造の転換を加速させていく。
【大昭和ユニボード】▽所在地:宮城県岩沼市▽事業:低圧メラミン化粧板、建材、家具材等の製造・加工・販売▽資本金:4億9,000万円▽従業員:76名(2024年3月)▽設立:2002年
【エーアンドエーマテリアル】▽所在地:神奈川県横浜市▽事業:不燃建築材料の製造、販売および工事の設計等▽資本金:38億8,900万円▽従業員:838名(連結2024年3月)▽設立:1924年▽大株主(2024年3月現在):太平洋セメント42.42%、明治安田生命2.98%、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)2.92%、INTERACTIVE BROKERS LLC 2.10%、ほか
株式会社 紙業タイムス社 「Future9/16号」より