新エネルギー・産業技術総合開発機構(=NEDO)の助成事業で、三友プラントサービスと、レンゴーの子会社Biomaterial in Tokyoが実施する「パルプからの国産SAFの一貫生産およびサプライチェーン構築実証事業」において、パルプ供給を担う丸住製紙・大江工場(愛媛県四国中央市)が、国際航空分野における持続可能性認証スキームに基づくISCC-CORSIA認証を取得した。パルプ工場が同認証を取得したのは世界初。
三友プラントサービスとBiomaterial in Tokyoは、同事業で国産原料由来のパルプ調達から、バイオエタノールを経由したSAF(持続可能な航空燃料)の生産、空港供給までのサプライチェーンの実証に取り組んでおり、丸住製紙はこのサプライチェーンの中でパルプ供給を担当している。
今回取得した認証は、パルプの原料供給元である県内製材所(サイプレス・スナダヤ)から丸住製紙・大江工場までが認証範囲で、中間製品のパルプ製造工程までが先行取得した形だが、三友プラントサービスとBiomaterial in Tokyoは、パルプからバイオエタノールを経由してSAFを製造する実証プラントの建設を進めており、このプラントについても同認証の取得に向けて準備を進めている。
なお認証取得を受けて、Biomaterial in Tokyoの親会社であるレンゴーも、「SAF製造工程の一部として日本初の生産拠点認証であり、CORSIA適格燃料として使用可能なSAFの製造プロセス確立に向けて歩を進めるものとなる」とコメントしている。
印刷・情報用紙を値上げ
丸住製紙は11月1日出荷分から、印刷・情報用紙を5%以上値上げする。原燃料価格の高止まりや物流対応、労務費増に起因する諸費用の上昇により、収益が悪化していることが値上げの理由。
株式会社 紙業タイムス社 「Future9/23号」より