王子ホールディングスの100%子会社、王子ファーマは、東京都から「第一種医薬品製造販売業許可」と「第二種医薬品製造販売業許可」を取得した。これにより王子ファーマは、処方箋医薬品とOTC医薬品の製造販売が可能となった。同社はこれまでに「第二種動物用医薬品製造販売業許可」と「動物用医薬品店舗販売業許可」を取得し、動物用医薬品の事業開発を行ってきたが、今回の取得により人用医薬品事業の開発も進め、メディカル・ヘルスケア分野を強化していく。
王子HDは、木質由来の「硫酸化ヘミセルロース」を医薬品として製品化するため、2020年4月に王子ファーマを設立し、硫酸化ヘミセルロースの血液凝固阻止作用や抗炎症作用といった特長を活かせる疾患領域をターゲットに、研究開発を進めてきた。現在用いられている血液凝固阻止剤「ヘパリン」が主に豚由来であるのに対し、硫酸化ヘミセルロースは木質由来なので、環境負荷や人畜共通感染症リスクの低減が期待できる薬剤として広めたい考え。
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/7号」より