王子ホールディングスとトヨタ自動車東日本は、高透明・高剛性のセルロースナノファイバー(=CNF)を用いた部材を、『TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge 第10戦 利府』 (9月29日)の会場で走行展示された自律走行型ロボットに搭載した。
王子ホールディングスは、世界で初めてCNF透明シートの製造技術を確立し、このCNFシートを複合したポリカーボネート樹脂について、自動車窓ガラスへの応用を目指して開発を続けてきた。そして今回、トヨタ自動車東日本がこのCNF複合材を用いて、自律走行型ロボットの天蓋を製作したもの。従来の天蓋は不透明であり、剛性確保のため背面に補強部材を設けていたが、これに対してCNF複合材で製作した天蓋は、内部を視認できる新たな意匠性を実現し、また補強部材が不要となるため、組立工程の簡略化や積載容積の拡大にも寄与する。車体の軽量化にもつながり、走行時の省電力化も期待できる。
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/21号」より