=日本パレット協会=
新春講演会などを開催
日本パレット協会は去る1月30日、都内において2025年記者会見および新春講演会、並びに賀詞交歓会を開催した。記者会見で二村篤志会長(写真)は、同協会が昨年4月に創立60周年を迎えたことを受けて、これまでの60年の歩みを振り返るとともに、レンタルパレットの荷主・着荷主、物流、官民、国際間の「連携」をキーワードに、特にアジア各国との連携推進についての抱負を語った。
続いての創立60周年新春講演会では、同協会の初代会長であり、荷役近代化の父と言われる、平原直氏の貴重な講演ビデオテープが発見されたことを受け、物流博物館の玉井幹司・主任学芸員の講演を含め約1時間にわたり聴視した。
その後、2025年賀詞交歓会に移り約150名の参集の中、冒頭に登壇した二村会長が次のように挨拶した(要旨)。
「この1年を振り返ると、2024年問題解決に向け官民での議論がなされ、具体的な目標や公的なルール・整備が進められた。2025年は昨年までにつくられたルールや目標を、荷主・着荷主とともに実行に移す年。言い換えれば、荷主と物流の新たな協力関係が始まる年とも言える。
60年前のパレットの役割は、物流に携わる人たちの苦しい荷役からの解放と、経済発展に伴って急増する物流貨物量を効率的にさばくことだった。それらの役割は、60年経った今日も変わらないが、加えて今の時代は老若男女、幅広い人たちに物流を担ってもらうための物流現場の改革が求められる。
2024年問題は一過性のものではない。労働力不足は年々さらに深刻化するだろう。パレットが社会に果たす役割は、60年の月日を経てさらに大きくなっている。パレットの普及と標準化の推進に当たって、大事なことは関係者間の連携。官民、会員各社が広い連携を深めていけば、社会的な課題解決にもつながると考えている」