大王製紙は、千葉県佐倉市および㈲いとう教材社(東京都小金井市)との間で、「紙おむつ定額サービスと災害時支援に関する三者協定」を締結し、2025年5月7日、佐倉市役所社会福祉センターにて調印式を執り行った。
紙おむつの定額サービスだけではなく、災害時用備蓄おむつを安定提供する体制の構築を目指した取組みで、保護者や保育現場の負担軽減とともに、防災力強化を目指した新たなモデルの確立を目的としている。
こうした紙おむつの定額サービスおよび、災害時用備蓄おむつの安定供給体制構築に向けた協定、さらに紙おむつを製造・販売するメーカーがこうした取組みに参画するのは、全国初のケース。具体的な内容は次記の通り。
■日常の配送を活かした分散備蓄モデルの構築…いとう教材社が提供する「おむつん」の仕組みを活用し、保育施設に日常的に紙おむつを届けるとともに、紙おむつを一定量、そのまま災害時備蓄おむつとして活用できる体制を構築する。「おむつん」は、保護者に代わって保育施設に直接、紙おむつやおしり拭きを届ける、サブスク・月額定額制の使い放題サービス。
これにより、特定の拠点に備蓄を集中させる従来の方式とは異なり、保育施設を基点とした分散型の備蓄が可能となり、災害発生時にも迅速かつ身近な支援を実現する。
■使用期限切れを防ぐ循環型備蓄…災害時専用として紙おむつを長期間保管するのではなく、日常的に使用することで紙おむつを循環させ、使用期限切れによる廃棄を防ぐ。
大王製紙は、「グーン(GOO.N)」シリーズのベビー用紙おむつとおしり拭きを提供し、「おむつん」の継続的な運用を支援する。
調印式当日には西田三十五・佐倉市長(写真:中央)、伊東靖記・いとう教材社専務取締役(同右)、藤田浩幸・大王製紙取締役常務執行役員(同左)の3名が出席した。
調印に当たり藤田取締役は「佐倉市の子供たちや市民の皆さまの生活に少しでも貢献できるよう、取組んでいきたい」と述べた。