王子ホールディングスは日本テトラパック、ゴールドパックと連携し、アルミ付き紙容器を再生して段ボール化する国内初のリサイクル技術を実用化した。再生された段ボールは、大阪・関西万博の北欧パビリオン「ノルディック・サークル」で来場者に配布するミネラルウォーターの梱包材として使用される。ミネラルウォーターはノルディック・サークルのオリジナルデザインで、ゴールドパックが製造している。
分離技術の問題から再利用が難しいアルミ付き紙容器は、焼却処理されるサーマルリサイクルが主流で、紙製品への再利用(マテリアルリサイクル)は3.6%と、非常に低い水準にとどまっている。この現状に対し王子HDと日本テトラパックは、アルミ付き紙容器を紙繊維とポリエチレン・アルミ層に分離し、紙繊維部分を段ボールに再生する国内初のリサイクルシステムを構築した。今後は食品業界などへの本格普及を目指しており、今回の採用で再生段ボールの普及にはずみがつくことが期待される。