塗工機ともいう。広義には基材にコーティング(塗布)する機械のことだが、わが国紙パルプ業界では、抄紙機で抄いた原紙にコーティング剤を塗工する機械を指し、2次加工以降のものは塗工機と呼ばない。塗工方式によりブレードコーター、エアナイフコーター、ドクターコーター、ロールコーター、バーコーター(ロッドコーター)、カーテンコーターなどに分けられる。印刷効果を高める目的からコーターで処理された紙を「コート紙」といい、コート紙の中でも、薄く塗ったものを「微塗工紙」と呼ぶ。またノーカーボン紙や感熱紙は表面に特殊な薬品を塗布してあるが、これもコーターよってつくられる。手法としては、抄紙機の上で塗るオン・マシン・コーティングと、原紙抄造後に塗るオフ・マシン・コーティングがある。印刷用紙ではオンとオフ両方の方式が普及しているが、情報用紙のコーターはオフに限られる。
出典:「知っておきたい紙パの実際2009」株式会社紙業タイムス社