家具の「IDE」ブランドで知られるイデーと、日本テトラパック、三木特種製紙の3社は、日本初となる、飲料用アルミ付紙パックを利用した再生材で作った家具の試作モデルを、10月25日から東京都内で展示発表する。
イデーは、洗練されたデザインのオリジナル家具やインテリアで知られる家具・インテリアメーカー。東京を中心にインテリアショップ「IDE SHOP」を展開しており、商業施設などの空間設計を含めたトータルプロデュースも行っている。今回、家具の素材として使用するのは、日本テトラパックの飲料用紙容器『テトラ・ブリック・アセプティック容器』をリサイクルし、三木特種製紙の「エム・アイ・ケイ・ボード」の技術を応用して作られた板材。家具材料としてこの再生材の魅力に注目したイデーが2社に呼びかけ、これに応えて日本テトラパックと三木特種製紙が新たなボードを開発・提供した。開発したボードは、『テトミックス(TETmix)ボード』と名付けられている。
原料となる『テトラ・ブリック・アセプティック容器』は、飲料の風味や鮮度保持、輸送性に高いメリットを持ちつつも、アルミ箔やポリエチレンなどを含むことから従来は回収、リサイクルが難しいとされてきた。しかし『TETmixボード』の誕生により、新たなリサイクルの可能性が開かれたことになる。
この取組みを広く知ってもらうため、試作モデル第1弾は、秋のインテリア展示会シーズンにあわせ、10月25日から11月4日までの11日間、東京・六本木のイデーショップ東京ミッドタウン店で一般公開する。試作モデルはスツール3種類、カフェテーブル1種類、チェア1種類、オブジェ1種類の計6種類、10点。
イデーでは2014年春以降、主に公共施設や民間施設に向けて、試作品の製品化と建築内装材としての利用提案を計画している。
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/21号」より