日本紙パルプ商事（＝JP）の100％子会社、エコパワーJPでは釧路音別太陽光発電所の建設工事が完了し、7月1日より営業運転を開始した。再生可能エネルギー固定価格買取制度（FIT）により、今後20年間、売電事業を行っていく。発電所が建設された釧路地方は、長い日照時間、高い晴天率、年間を通じて気温が低いことなど、太陽光発電に適した気候条件を備え、高い発電効率が期待されている。

　日本紙パルプ商事は、グループ内製紙会社への電力供給を目的としたバイオマス発電事業に参入して以来、社会的要請が高まっているクリーンで安全な電力の安定供給のため、発電事業に取り組んできた。現在、木質バイオマス発電所2ヵ所、太陽光発電所3ヵ所の計5ヵ所がすでに営業を開始しており、さらに2016年4月には、岩手県野田村でもバイオマス発電所が稼働する予定。

＜釧路音別太陽光発電所の概要＞

〔所在地〕北海道釧路市音別町

〔敷地面積〕119ha（パネル設置面積39ha）

〔モジュール〕245W×10万800枚

〔出力〕2万kW（20MW）

〔年間発電量〕約2,600万kWh（約8,000世帯分の年間使用量）

【JPグループの再生可能エネルギーによる発電事業】

◆野田バイオパワーJP（JP70％出資）…▽木質バイオマス発電（使用燃料：未利用材、バーク、剪定枝、PKS）▽岩手県九戸郡野田村▽出力：1万4,000kW▽年間発電量：9,648万kWh▽稼働予定：2016年4月

◆松江バイオマス発電（JP40％出資）…▽木質バイオマス発電（使用燃料：間伐材、林地残材の未使用木材や製材残材など）▽島根県松江市▽出力：6,250kW▽年間発電量：約4,316.4万kWh▽営業運転開始：2015年6月

◆サン・エナジー洋野/洋野角浜太陽光発電所（JP34％出資）…▽太陽光発電▽岩手県九戸郡洋野町角浜サイト/平内サイト▽出力：9,300kW▽年間発電量：約1,160万kWh▽営業運転開始：2014年7月

◆サン・エナジー石巻/石巻泊浜太陽光発電所（JP10％出資）…▽太陽光発電▽宮城県石巻市▽出力：9,500kW▽年間発電量：約1,188.7万kWh▽営業運転開始：2014年4月

◆川辺バイオマス発電/川辺木質バイオマス発電所（JP90％出資）…▽木質バイオマス発電（使用燃料：建築廃材、森林間伐材など）▽岐阜県加茂郡川辺町▽出力：4,300kW▽年間発電量：約2,850万kWh▽

営業運転開始：2007年6月

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future8/10号」より