高知県の優れた地場産品などを表彰する「平成27年度 第30回 高知県地場産業大賞」において、廣瀬製紙(土佐市)が極薄断熱紙『DEXペーパー』で地場産業大賞を受賞した。
高知県地場産業大賞は、高知県内で作り出された優秀な地場産品や地域産業の振興に貢献のあった活動を顕彰する表彰制度で、くろしお博覧会記念基金の運用益により、1986年度から毎年実施されている。
廣瀬製紙は、1958年に設立された湿式不織布メーカー。社員100名強の中小企業ながら、世界クラスの技術力を誇る。創業者の廣瀬晋二氏が京都大学高分子化学研究室と共同で、日本初の合成繊維ビニロンを用いた湿式不織布を開発したことをきっかけに設立された。その後、電池メーカーとアルカリ乾電池用セパレータの共同開発に取り組み、性能・品質で国内トップメーカーに成長。“世界トップクラス”の技術を目指し、現在では世界一薄い抄紙技術(2g/㎡、ポリオレフィン繊維100%)を持つほか、ナノファイバーの開発にも取り組んでいる。
なお、第30回高知県地場産業大賞では同社のほか、奨励賞に三和製紙と近澤製紙所、30周年記念賞に河野製紙などが選ばれている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future2/18号」より