＝小津産業＝

売上げ微増で大幅増益

 

　小津産業は、2018年5月期第3四半期（2017年6月～18年2月）決算を次記の通り発表した。以下、連結、単位100万円、（　）内は対前年同期増減率。

〔第3四半期〕

　売上高 30,547 （＋1.3％）

　営業益 705 （＋21.1％）

　経常益 750 （＋20.4％）

　当期益 515 （＋17.9％）

〔通期予想〕

　売上高 40,100 （△0.3％）

　営業益 780 （＋16.6％）

　経常益 820 （＋20.9％）

　当期益 580 （＋21.0％）

○不織布事業…エレクトロニクス分野は自動車関連およびスマホ用途の電子部品・デバイス産業向け販売が好調で、半導体製造装置産業向けの販売も伸長したため、増収増益。メディカル分野は医療ディーラー向けが低調だったものの、衛材メーカー向けが底堅く売上高・利益ともにほぼ横ばい。コスメティック分野は東アジア向けが好調で大幅に増収増益。グループ各社の状況は、小津（上海）貿易有限公司は増収減益、ディプロは増収増益、日本プラントシーダーは売上高・利益ともにほぼ横ばい。これらの結果、事業全体の売上高は前年同期比＋10.5％、セグメント利益は同＋39.3％。

○家庭紙・日用雑貨事業…前期に続き収益構造の見直しを進めたものの、得意先による商流変更などの影響により減収減益。事業全体の売上高は前年同期比△3.7％、セグメント損益は△1,100万円。

　通期予想は、7月の前回予想を修正した。修正幅（単位100万円）は、売上高△300、営業益＋110、経常益＋120、当期益＋100。不織布事業は好調ながら、家庭紙・日用雑貨事業での商流変更などにより、売上高は前回予想を下回る見込みだが、利益は不織布事業のエレクトロニクス分野の販売増加と海外向けのコスメティック分野の新規受注などにより、全段階で前回予想を上回る見通し。

 

＝岡山製紙＝

増収も古紙高騰で大幅減益

　岡山製紙は、2018年5月期第3四半期（2017年6月～18年2月）決算を次記の通り発表した。以下、非連結、単位100万円、（　）内は対前年同期増減率、〈　〉内は前年同期の実績値。

〔第3四半期〕

　売上高 6,731 （＋7.1％）

　営業益 △23 〈177〉

　経常益 14 （△93.0％）

　当期益 3 （△97.6％）

〔通期予想〕

　売上高 9,200 （＋10.1％）

　営業益 65 （＋25.9％）

　経常益 100 （＋5.9％）

　当期益 65 （＋1.4％）

　3Qは、海外での需要増により原料古紙の価格が高騰したため、経営環境は非常に厳しいものとなった。経営全般にわたるコスト低減に総力を結集する一方、需要に見合った生産レベルの維持と適正な製品価格の実現に努めた。過去に例のない水準で古紙が値上がりする中で、収益を確保するため板紙製品価格の改定を実施し、その浸透に努めた。その結果、板紙事業は、2Q以降に製品価格の改定効果もあり売上高は前年同期比＋9.9％と増加したものの、原料価格高騰によるコスト高の影響を吸収するには至らず、大幅な減益となった。美粧段ボール事業は、主力の通信機器関連品の減少により減収減益（売上高は前年同期比△9.2％）。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future５/７号」より