王子ホールディングスはこのほど、同社が展開する3形態(スラリー状、パウダー状、シート状)のCNF(=セルロースナノファイバー)について、スラリー状サンプルのラインアップを拡充した。
これまで同社のスラリー状CNFは、3~4nmの超微細CNFによる“高透明かつ高粘度”の特徴を活かし、主に化粧品や塗料などでの実用化に向けて開発を進めてきた。今回のラインアップ拡充では、太く長い繊維(長繊維)から細く短い繊維(超微細繊維)を幅広く含むCNFを揃えた。
新しいCNFは、従来品に比べて低粘度であるにもかかわらず超微細繊維の効果で表面積が大きく、保水性も高いため、長時間にわたり優れた分散安定性(水と繊維が分離しにくい)を示す。これにより、樹脂やセメントなど、より幅広い分野への応用が期待できる。
株式会社 紙業タイムス社 「Future9/17号」より