花王は、ESG(環境・社会・ガバナンス)戦略の一環として、タイで植林と環境教育などを実施する「タイ北部“FURUSATO”環境保全プロジェクト」の第2期を、今春から展開している。
同プロジェクトは、2012年4月~17年3月に実施した第1期を引き継ぐもので、日本に本部を置く国際NGO「オイスカ」の協力のもと行っている。オイスカは、主にアジア・太平洋地域で農村開発や環境保全活動を展開する公益財団法人。プロジェクトの第1期は、タイ北部の急激な森林減少や土壌劣化による水害などの環境問題の改善を目指し、約35haの土地に42,500本を植林、同時に森林を守り育てる人材を育成する環境教育を実施した。
19年4月にスタートした第2期では、第1期に植林した地域で作物の栽培を開始し、併せて栽培に関する知識や技術を地域住民に提供、作物販売による収入向上支援を行っているほか、新たな地域での植林も実施中。第2期の期間は22年3月までの3年間で、第1期に形成した森林の約1.6haに、竹(タケノコ)、しょうが、バナナなどの作物を栽培している。新たな植林は、タイ北部のチェンライ県チェンコン郡で年間約3ha(3年で計9ha)の植林を行っている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/6号」より