日本製紙は、読売新聞東京本社が開始した新聞古紙の「クローズド・ループ」システムで、同社から直接古紙を購入する契約を結んだ。読売新聞社が回収した古紙を日本製紙が買い受ける。システムの運用は、4月1日から東京都中野・杉並・世田谷エリアで開始している。
新聞古紙は通常、古紙市場を経由して国内製紙メーカーへ販売されるほか、一部が海外へ輸出されているため、市況動向によっては国内の古紙流通量が不足する恐れがある。クローズド・ループシステムは、資源である新聞古紙を長期的かつ安定的に新聞用紙の原料として循環させることが目的。
凸版印刷の紙カップにCNF『セレンピア』が採用
また、日本製紙グループはこのほど、高い酸素バリア性を持ち、内容物の光による劣化を防ぐカップ原紙を開発した。日本製紙のセルロースナノファイバー『セレンピア』をコーティングすることで高い酸素バリア性を実現し、日本製紙クレシアの「遮光技術」で内容物の劣化を防止する。凸版印刷の飲料向け紙製バリアカップ『CNFエコフラットカップ』に採用されている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future4/20号」より