日本製紙連合会は、3月のパルプ、パルプ材速報と2月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（3月）

　製紙パルプ生産量は△9.9％の72.1万tで、8ヵ月連続の減少となった。このうち、BKPは△9.7％の59.0万tで7ヵ月連続減、UKPは△7.9％の8.6万tで3ヵ月ぶりの減少。

　製紙パルプ販売は△17.0％の8.2万tで3ヵ月連続の減少。うち、BKPは海外市況が芳しくないこともあり輸出が10ヵ月連続減となったため、△21.6％の5.6万tと8ヵ月連続減。UKPは国内販売の前年割れが響き、△4.5％の2.4万tと2ヵ月連続の減少。在庫は、BKPが前月比＋13.8％の14.3万tで3ヵ月連続の増加、前年同月比も＋31.6％で3ヵ月連続増。UKPは前月比△0.4％の3.2万tで6ヵ月ぶりの減少となり、前年同月比は＋13.6％で2ヵ月連続の増加。

■パルプ材速報（3月）

　パルプ材消費は、パルプ生産の前年割れを受け、△10.0％の135.3万tと6ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△11.0％の39.3万tで2ヵ月ぶりの減少、広葉樹は△9.5％の96.0万tで7ヵ月連続減。

　集荷は、△9.2％の134.4万tで7ヵ月連続の減少。このうち、国産は△3.8％の38.2万tで5ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が6ヵ月連続減で△4.6％の28.2万t、広葉樹は3ヵ月連続減で△1.5％の10.1万t。輸入は△11.1％の96.2万tで7ヵ月連続減。輸入の内訳は、針葉樹が△28.9％の11.3万tで5ヵ月連続減、広葉樹は△8.1％の84.9万tで7ヵ月連続減。

　在庫は、前月比△1.8万tの160.5万tで4ヵ月連続減。前年同月比は＋0.2％。維持月数は前月から0.1ヵ月分減少し1.2ヵ月となった。

■古紙需給（2月）

　古紙入荷は△4.5％の125.5万tで5ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△14.0％の21.6万tで7ヵ月連続減、段ボール古紙は△4.2％の67.5万tで5ヵ月連続減となった。

　消費は、古紙配合率の高い新聞巻取紙や段ボール原紙の生産減が響き、△3.0％の128.2万tと13ヵ月連続減。在庫は＋2.0％の70.6万t（前月比は△3.7％）。輸出は、＋15.6％の27.8万tとなり4ヵ月連続の増加。最大の輸出先である中国向けの減少は続いているものの、ベトナムや台湾など東南アジア向けの段ボール古紙の輸出が増加したことが寄与した。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future5/11号」より