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紙の業界ニュース

2020/08/06

決 算

=2020年5月期決算=
 岡山製紙と小津産業が、2020年5月期業績(19年6月~20年5月)を発表した。以下、単位100万円、( )内は対前期増減率。
 
■岡山製紙(非連結)
〔2020年5月期〕
 売上高 10,032 (±0.0%)
 営業益 1,350 (+79.5%)
 経常益 1,408 (+75.1%)
 当期益 972 (+82.4%)
〔2021年5月期予想〕
 売上高 9,800 (△2.3 %)
 営業益 650 (△51.9%)
 経常益 700 (△50.3%)
 当期益 490 (△49.6%)
 2019年後半からの国内経済の減速に伴って段ボール生産面積が前年割れとなり、新型コロナの影響で需要がさらに減少した。一方、原料古紙は中国向け輸出の減少で国内流通価格が安定し、主燃料であるLNGの価格も安定して推移した。この結果、段ボール原紙(中芯原紙)の販売量は減少したが、板紙製品価格の維持に努め、売上高は前年と同水準を確保できた。また、古紙・LNG価格の安定は利益に寄与した。セグメント別の状況は次の通り。
○板紙事業…中芯原紙、紙管原紙ともに販売量は減少したが、製品価格の維持により売上高は前期比+0.9%、セグメント利益は同+81.2%。
○美粧段ボール事業…主力の通信機器関連品・青果物ともに低調で、売上高は前期比△6.2%、セグメント損益は△4,300万円となった(前期は△1,600万円)。
 21年5月期の見通しについては、新型コロナ拡大による世界的な景気低迷で、大幅な需要減退を予想している。
 
■小津産業(連結)
〔2020年5月期〕
 売上高 40,941 (△0.3%)
 営業益 505 (△13.9%)
 経常益 571 (△13.0%)
 当期益 570 (+32.5%)
〔2021年5月期予想〕
 売上高 40,000 (△2.3%)
 営業益 600 (+18.6%)
 経常益 640 (+12.0%)
 当期益 470 (△17.6%)
○不織布事業…エレクトロニクス分野は、新型コロナの影響でクリーンルーム用マスクの急激な需要増があったものの、主に中国・東南アジア地域の半導体・電子部品メーカーの稼働率低下により売上高、利益ともに前年比は横ばい。メディカル分野は、総じて販売が堅調に推移していたことに加え、新型コロナの影響で衛生材料の販売が増加し増収増益。コスメティック分野は東アジア向け、国内向けともに販売が減少し減収減益。グループ各社の状況は、小津(上海)貿易有限公司は売上高は増加も利益は横ばい、ディプロも売上高は増加したが利益は減少、日本プラントシーダーは売上高、利益ともに減少。これらの結果、事業全体の売上高は前期比△10.1%、セグメント利益は同△36.6%。
○家庭紙・日用雑貨事業…新型コロナの影響でマスク需要などが急増し、売上高は前期比+5.3%、セグメント損益は前期の赤字から黒字転換して4,900万円となった。
○その他の事業(除菌関連、不動産賃貸)…売上高は前期比+2.3%、セグメント利益は同+400.5%(4,000万円)。
 21年5月期については、不織布事業は、需要増が期待できる通信事業分野や衛生材料に注力する。家庭紙・日用雑貨事業は厳しい事業環境が予想され、採算性を軸とした経営に努めるとともに、付加価値品の開発や販路拡大に取り組む。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future8/3号」より
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