オフィス用品通販のアスクルは、2017年2月に埼玉県三芳町の物流倉庫で発生した火災をめぐり、製紙原料商の㈱宮崎(本社:愛知県)に約101億円の損害賠償を求める訴訟を、8月6日付で東京地裁に提起した。
アスクルは、段ボールなどの再生資源を宮崎に継続的に販売しており、当時、物流倉庫の端材置場で段ボールの引渡しが行われていた。アスクルは火災原因を、「宮崎の従業員によるフォークリフトの不適切な使用」としており、また、宮崎とは損害賠償などについて協議を重ねてきたが、「誠意のある回答は得られず、協議による解決が困難と判断し提訴に至った」と述べている。
これを受けて宮崎は、「顧問弁護士に一任しているので詳細なコメントは差し控えたい」としつつ、請求金額が非常に高額であることから、取引先への不安払拭のため、次のように状況を説明している。
「アスクルは重要な取引先であり、誠心誠意対応させていただく。訴訟については、アスクルの請求が一部容認されることがあっても、確定判決後の損害賠償金額の全額を損害賠償保険で担保される保険に加入しているため、財務的損害および営業的損害は発生せず、業務に影響を及ぼすことはない。また古紙の引取業務への影響もない」
株式会社 紙業タイムス社 「Future8/24号」より