＝5月決算企業の1Q業績＝

　5月決算の岡山製紙と小津産業が、2021年5月期の第1四半期業績（20年6～8月）を発表した。以下、単位100万円、（　）内は対前年同期増減率。

■岡山製紙（非連結）

〔第1四半期〕

　売上高 2,292 （△8.6％）

　営業益 185 （△39.3％）

　経常益 211 （△36.6％）

　当期益 147 （△36.4％）

〔通期予想〕

　売上高 9,800 （△2.3 ％）

　営業益 650 （△51.9％）

　経常益 700 （△50.3％）

　当期益 490 （△49.6％）

　新型コロナの影響で産業全般の梱包用資材需要が伸び悩み、紙管原紙、中芯原紙は販売量が減少した。美粧段ボールは、土産物や贈答品関連は減少したが、青果物、通信機器関連品が堅調に推移し、ほぼ前年並みの売上高を確保できた。利益面は、引き続き原料古紙と主燃料LNGの価格は安定しているが、減収の影響で減益となった。セグメント別の状況は次の通り。

○板紙事業…製品価格は維持したものの販売量が前年同期比△9.7％となり、売上高も同△10.1％、セグメント利益は同△41.7％。

○美粧段ボール事業…コロナ禍で多くの取引先の売上げが減少する中、青果物と通信機器関連品は堅調に推移し、売上高は同△0.3％、セグメント利益はコスト削減効果もあり同＋204.0％。

　通期予想は7月発表の前回予想から変更なし。

■小津産業（連結）

〔第1四半期〕

　売上高 10,469 （＋4.7％）

　営業益 220 （＋104.6％）

　経常益 267 （＋101.5％）

　当期益 191 （＋138.7％）

〔通期予想〕

　売上高 40,000 （△2.3％）

　営業益 600 （＋18.6％）

　経常益 640 （＋12.0％）

　当期益 470 （△17.6％）

○不織布事業…マスク、情報通信分野、製薬関係が堅調に推移するも、東南アジアの工場稼働率低下の影響で売上高は横ばい、利益面は減少。メディカル分野は、感染症対策の衛生材料が好調に推移し増収増益。コスメティック分野は、東アジア向けの販売は増加に転じたものの国内販売が低調で、売上高は横ばい、利益は減少。グループ各社の状況は、小津（上海）貿易有限公司とディプロは増収増益、日本プラントシーダーは減収減益。これらの結果、事業全体の売上高は前年同期比＋1.4％、セグメント利益は同＋52.4％。

○家庭紙・日用雑貨事業…マスクや除菌製品の需要が増加し、売上高は同＋6.6％、セグメント損益は前年同期の赤字から黒字に転換して2,500万円となった。

○その他の事業（除菌関連、不動産賃貸）…売上高は同△25.1％、セグメント利益は同△7.3％。

　通期予想は7月発表の前回予想から変更なし。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/2号」より