日本製紙連合会が集計した9月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比△11.1％の177.1万tで14ヵ月連続の減少となった（以下、％表記は前年同月比）。うち、紙は△16.8％の88.0万t、板紙は△4.6％の89.1万t。用途別では、グラフィック用紙（新聞用紙＋印刷・情報用紙）が△16.6％の64.6万tで46ヵ月連続の減少。パッケージング用紙（包装用紙＋段ボール原紙＋紙器用板紙＋雑種紙＋その他の板紙）は△6.5％の98.2万tで12ヵ月連続の減少。主要品種はすべて前年割れとなった。

　紙・板紙のメーカー輸出は＋37.0％の16.0万tで9ヵ月連続の増加。うち、グラフィック用紙は△28.2％の3.4万tで6ヵ月連続減。パッケージング用紙は＋81.8％の12.6万tで10ヵ月連続増。グラフィック用紙は塗工紙を中心に東南アジア向けが減少し、パッケージング用紙は段ボール原紙を中心に東アジア向けが増加した。

　紙・板紙の在庫は前月比＋0.3万tの207.1万tで4ヵ月ぶりの増加となった。うち、グラフィック用紙は新聞用紙、印刷用紙ともに減少し、同△0.8万tの98.4万tと、前月の増加から減少に転じた。パッケージング用紙は、段ボール原紙は増加したが包装用紙、工業用雑種紙が減少して同△0.1万tの99.5万tとなり、4ヵ月連続減。衛生用紙は同＋1.2万tの9.1万tで2ヵ月連続の増加。

〔主要品種の動向〕

＊新聞用紙…国内出荷は△10.6％の17.1万tで35ヵ月連続減。

＊印刷・情報用紙…国内出荷は△18.5％の47.5万tで14ヵ月連続減。非塗工紙、塗工紙、情報用紙ともに減少。メーカー輸出は△28.2％の3.4万tで6ヵ月連続減。

＊包装用紙…国内出荷は△21.5％の4.5万tで18ヵ月連続減。未晒、晒ともに減少。メーカー輸出は＋6.4％の1.6万tで前月の減少から増加に転じた。

＊段ボール原紙…国内出荷は△2.5％の73.2万tで12ヵ月連続減。メーカー輸出は＋146.5％の10.1万tで10ヵ月連続の増加。

＊白板紙…国内出荷は△12.2％の10.4万tで14ヵ月連続減。高板、特板、コート白ボールともに減少。

＊衛生用紙…国内出荷は△14.5％の14.3万tで5ヵ月連続の減少。タオル用紙は増加したが、トイレットペーパー、ティシュは減少。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/9号」より