日本製紙連合会は、9月のパルプ、パルプ材速報と8月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（9月）

　製紙パルプ生産量は△16.1％の60.1万tで14ヵ月連続の減少。このうちBKPは△18.3％の48.8万tで13ヵ月連続減、UKPは△5.3％の7.4万tで2ヵ月ぶりの減少となった。

　製紙パルプ販売はUKPの増加が寄与し、＋10.1％の7.3万tで9ヵ月ぶりの増加。BKPは△1.6％の4.8万tと14ヵ月連続減で、このうちN-BKPは前年に実績のなかった輸出が約5千tあったことで増加となったが、L-BKPは国内販売、輸出ともに振るわず、BKPトータルでは減少となった。UKPは前年の反動で輸出がプラスとなったことが寄与し、＋49.1％の2.3万tと3ヵ月連続の増加。在庫については、BKPは前月比△0.4％の15.7万tで3ヵ月ぶりの減少となったものの、前年同月比は＋20.2％と9ヵ月連続で増加しており、在庫水準は依然高い。UKPは前月比△4.1％の2.7万tで3ヵ月連続の減少、前年同月比は＋37.5％で2ヵ月連続の増加となった。

■パルプ材速報（9月）

　パルプ材消費は、パルプの生産減を受けて△16.4％の113.5万tと12ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△10.2％の34.4万tで5ヵ月連続の減少、広葉樹は△18.8％の79.1万tで13ヵ月連続減。

　集荷は、△19.8％の103.0万tで13ヵ月連続の減少。引き続き大幅減となったものの、4ヵ月ぶりに100万tを上回った。このうち、国産は△12.5％の32.1万tで11ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が12ヵ月連続減で△9.9％の24.3万t、広葉樹は9ヵ月連続減で△19.6％の7.8万t。輸入は△22.7％の70.9万tで13ヵ月連続減。輸入の内訳は、針葉樹が＋9.4％の9.9万tで5ヵ月ぶりの増加、広葉樹は△26.2％の61.0万tで13ヵ月連続減。

　在庫は、前月比△10.4万tの158.5万tで3ヵ月連続の減少。前年同月比は△11.4％。維持月数は前月から0.3ヵ月分減少し1.5ヵ月となった。

■古紙需給（8月）

　古紙入荷は△7.6％の120.3万tで11ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△17.7％の19.2万tで13ヵ月連続減、段ボール古紙は△2.4％の68.3万tで11ヵ月連続減。

　消費は、△5.0％の122.0万tで19ヵ月連続減。低調な紙・板紙生産が原因だが、中でも古紙配合率の高い新聞用紙の生産減が響いた。在庫は△11.0％の64.4万t（前月比は△2.5％）。輸出は、＋5.5％の28.4万tで3ヵ月ぶりの増加となった。シェア1位の中国向けが昨年3月以来、17ヵ月ぶりに増加したことが要因。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/16号」より