日本製紙連合会は、10月のパルプ、パルプ材速報と9月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（10月）

　製紙パルプ生産量は△7.8％の63.0万tで15ヵ月連続の減少。このうちBKPは△8.7％の50.4万tで14ヵ月連続減、UKPは△5.9％の8.7万tで2ヵ月連続減。

　製紙パルプ販売は＋6.6％の8.0万tで2ヵ月連続の増加。BKPは、輸出が前年は低調だったため大幅増となり、トータルでも＋3.8％の5.3万tと15ヵ月ぶりの増加。UKPも輸出のプラスが寄与して＋16.7％の2.6万tと、4ヵ月連続の増加。在庫については、BKPは前月比△2.4％の15.3万tで2ヵ月連続の減少となったものの、前年同月比は＋26.8％と10ヵ月連続で増加しており、在庫水準が上がっている。UKPは前月比△11.0％の2.4万tで4ヵ月連続の減少、前年同月比は＋13.6％で3ヵ月連続増。

■パルプ材速報（10月）

　パルプ材消費は、パルプの生産減を受けて△6.5％の120.1万tとなり、13ヵ月連続の減少。うち針葉樹は＋0.1％の39.4万tで6ヵ月ぶりの増加、広葉樹は△9.4％の80.7万tで14ヵ月連続減。

　集荷は、△16.9％の109.6tで14ヵ月連続の減少。前月比は3ヵ月連続で増加したものの、依然低い水準。このうち、国産は△12.4％の34.7万tで12ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が△9.9％の26.3万tで13ヵ月連続減、広葉樹は△19.4％の8.4万tで10ヵ月連続減。輸入は△18.8％の74.9万tで14ヵ月連続減。輸入の内訳は、針葉樹が△44.0％の8.3万tで2ヵ月ぶりの減少、前年が高水準だったため大幅減となった。広葉樹は△13.9％の66.6万tで14ヵ月連続減。

　在庫は、前月比△11.1万tの147.4万tで4ヵ月連続の減少。前年同月比は△19.1％。維持月数は前月から0.2ヵ月分減少し1.3ヵ月となった。

■古紙需給（9月）

　古紙入荷は△3.7％の129.1万tで12ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△17.3％の19.3万tで14ヵ月連続減、段ボール古紙は＋2.8％の74.6万tで12ヵ月ぶりの増加。

　消費は、△2.8％の134.6万tで20ヵ月連続減。低調な紙生産が原因だが、中でも古紙配合率の高い新聞用紙の生産減が響いた。在庫は前月比△8.6％、前年比△13.4％の58.9万t。輸出は、＋2.4％の26.5万tで2ヵ月連続の増加。シェア1位の中国向けは△4.5％の約13.7万tだったが、シェア2位のベトナム向けが＋44.1％の4.6万tとなったことが寄与した。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future12/21号」より