日本製紙と戸田建設は、天然由来の植物を主原料とする特殊パルプ(日本製紙開発の『ミネルパ』など)と木材チップを混合し、メッシュネットで梱包した、工事濁水中の浮遊物質を捕集するフィルター『ファイブロック』を開発。このほど、戸田建設の施工現場で『ファイブロック』の現場実証を行い、浮遊物質の処理量および効果の持続性を確認した。
作業現場で発生する工事濁水に含まれる浮遊物質は通常、PAC(ポリ塩化アルミニウム)や硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、高分子化合物などの凝集沈殿剤を使用して、水分と残渣物に分離することで処理されている。
この時に使用される凝集沈殿剤の中でも、高分子化合物系は水域環境中で魚毒性を示すものが多く、過剰な使用による環境への影響が懸念されている。
そこで両社は、これを解決する取組みとして、工事濁水中の浮遊物質を捕集するフィルターを天然資材で開発し、その有効性を検証してきた。
そして今回、屋外現場で『ファイブロック』を別の天然資材からなる従来品と比較したところ、浮遊物質の吸着量は従来品の約2.2倍と増え、また処理能力が限界になるまでの期間は、従来品が38日だったのに対し、『ファイブロック』は46日と長かった。
『ファイブロック』の特長は次の通り。
①特殊パルプ(濁水中の浮遊物質を吸着しやすいように加工)と木材チップ(フィルターの通水性を向上させる)の2種類の天然資材を適切な配合比、密度で混合し、捕集効率と効果持続性を両立
②凝集沈殿処理の前工程として設置することで、凝集剤の使用量を削減
③フレキシブルな形状なので設置場所の寸法、形状に合わせた設置が可能
④重量が約10kg/個(製品寸法:450×1000×150㎜)と片手で取り回し可能で、取扱いが容易
⑤作業現場の沈砂池や濁水貯水用のノッチタンク内に設置することで、浮遊物質濃度を約6割低減できる







