経済成長著しい中国とインドに挟まれ、最近はやや話題から遠ざかっているが、2.3億人の人口を抱えインドネシア紙パルプ産業は依然注目すべき点が多い。
① 国際的パルプ工場買収(APP親会社 シナルマス及びシナルマスを親会社とするオランダ在のPAPER EXCELLENCE社による買収)
◎2007年カナダMEADOW LAKE社のBCTMP工場買収[年産能力32.8万トン]
◎カナダの旧POPE&TALBOT(P&T)社のシャマッケンジーパルプ工場買収[金額約2千万ドル、年産能力23万トン]
◎TEMBEC社のフランス2パルプ工場買収計画(金額1.34億ドル、年産能力30.5万トン及び26万トン)
◎PAPER EXCELLENCE社によるカナダHSPP社[キャンフォー・王子製紙合弁会社、パルプ年産能力40万トン]の買収
② インドネシア国内の投資
APP以外PT FAJAR SURYA WISESA社による新マシン5号機の投資(年産能力30万トン、中芯)これにより同社生産能力合計を100万トンに引き上げる計画
③ 海外からの投資
王子製紙と韓国コングロマリット[KORINDO]による合弁植林事業
④ 米国によるインドネシア製コート紙へのアンチダンピング及び相殺関税賦課問題
⑤ 環境問題
グリーンピースによるインドネシア製紙産業の熱帯雨林破壊行為に対する告発
Paper Asia Vol 26 No3 May/Juneから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ