紙流通２社と紙加工１社の第３四半期決算を紹介する（連結ベース、単位100万円、カッコ内は前年同期比）。
【紙流通】
●平和紙業
＜概況＞取扱商品６品目のうち、売上げが前年同期をクリアしたのは技術紙（前年同期比＋0.5％）のみで、ほかは主力のファンシーペーパーが▲6.7％、ファインボード▲7.2％、高級印刷紙▲1.8％、ベーシックペーパー▲4.3％、その他▲11.0％だった。出版・書籍向けの需要が多いファンシーペーパーは、各社の制作費削減や媒体のデジタル化の影響を受けた。ファインボードも省包装の流れの中で市場が縮小している。今後は、エコロジーペーパーの拡販と同時に、特殊機能紙などで新規商材を確保していく。
〔第３四半期業績〕
　売上高 15,845 （▲4.2％）
　営業益 222 （▲21.3％）
　経常益 265 （▲14.1％）
　当期益 82 （▲49.8％）
〔通期業績予想〕
　売上高 22,347 （＋1.8％）
　営業益 388 （＋1.0％）
　経常益 422 （＋0.0％）
　当期益 188 （▲17.9％）
●共同紙販ホールディングス
＜概況＞需要の低迷と売価下落で減収となったが、金融コスト圧縮で経常利益と純利益は大幅プラス。
〔第３四半期業績〕
　売上高 14,347 （▲11.3％）
　営業益 18 （▲30.1％）
　経常益 33 （＋36.0％）
　当期益 27 （＋20.3％）
〔通期業績予想〕
　売上高 20,000 （▲8.0％）
　営業益 70 （▲41.6％）
　経常益 60 （▲24.9％）
　当期益 50 （▲38.6％）
【紙加工】
●セキ
＜概況＞主力は印刷関連事業で、そのほかに洋紙・板紙販売、出版・広告代理関連、カタログ販売などの事業がある。印刷関連事業は、大都市圏での需要掘り起こしに努め、増収（前年同期比＋2.7％）となったが、競争激化で営業利益は同▲10.5％。洋紙・板紙販売も売上高は同＋13.8％と増収だったが、営業利益は同▲4.1％。減収が目立ったのは、郵政関連事業が縮小したカタログ販売事業（同▲33.0％）。
〔第３四半期業績〕
　売上高 10,027 （▲1.5％）
　営業益 310 （▲5.0％）
　経常益 397 （＋0.3％）
　当期益 225 （＋41.2％）
〔通期業績予想〕
　売上高 13,600 （＋1.6％）
　営業益 510 （＋20.7％）
　経常益 600 （＋17.2％）
　当期益 270 （＋135.6％）
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future　3/14号」より